たわらノーロードとはどんな投資信託?
たわらノーロードとは、資産運用会社のアセットマネジメントOneが取り扱っている投資信託です。低コストのインデックス投信のため、株式運用の初心者向けの銘柄としても有名です。2015年にたわらノーロード日経225がスタート、続いて先進国株式や先進国リート、新興国株式と種類を広げていきました。
たわらとはお米や穀物を保存する容器のことです。転じて豊か、蓄えるといった意味を持ちます。ノーロードとは購入時の申込手数料および売却時の換金手数料が不要の投資信託のことで、信託報酬率(運用管理費用)も同種ファンドと比べて低水準です。ノーロードファンドは安定性が高く、コストも抑制されているため、長期投資にも向いています。アセットマネジメントOneは年金基金の運用残高が日本最大規模を誇るため、コストを抑えた効率的な運用が可能な側面があります。
投信の種類 | インデックスファンド |
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ベンチマーク指標 | MSCIコクサイインデックス |
為替ヘッジ | 有りコース、無しコースともにあり |
投資形態 | マザーファンドへの投資のうえ、海外株式を購入 |
たわらノーロード先進国株式とは
たわらノーロード先進国株式とは、マザーファンドを通じて先進国株を購入する投資信託です。為替ヘッジありコースと、為替ヘッジなしコースが設定されています。為替ヘッジは円高円安による為替差損のリスクを予防しますが、代わりに為替差益が生じた時にメリットを受け取ることができません。また、為替ヘッジ有りコースを選択することで、手数料が発生します。投信購入者のなかでも投資に慣れている方は、敢えて為替ヘッジ無しコースを選ぶ方も多いです。
投信の種類 | マザーファンドでの投資を介したインデックスファンド |
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指標 | MSCIコクサイ・インデックス(円換算ベース) |
マザーファンドの規模 | 純資産総額3,494億円(2019年7月末時点) |
申込手数料 | なし |
信託報酬(運用管理費用) | 低水準 |
決算 | 年1回(10月12日前後) |
- たわらノーロード先進国株式の投資対象
- たわらノーロード先進国株式の組入上位銘柄
- たわらノーロード先進国株式の種類【為替ヘッジあり/なし】
たわらノーロード先進国株式の投資対象
たわらノーロード先進国株式の組入銘柄は外国株式パッシブ・ファンド・マザーファンドで、100%を組入れています。マザーファンドの投資先は95%が株式で、うち約7割がアメリカの単元株です。ついでイギリス・カナダ・スイスと続きます。
残り3%弱が投資信託受益証券を含む投資信託です。単元株と同様アメリカ中心で、イギリス・フランス・香港と続きます。そのほか2%ほどコールやローンが組み込まれています。先進国といっても中国・韓国、オーストラリアといったアジア・オセアニア圏はほとんど対象に含まれていないことが目論見書から読み取れます。これは執筆時(2023年5月)だけの状況ではなく、恒常的なポートフォリオといえそうです。理由の1つとして、たわらノーロード先進国株式のほかに、たわらノーロード日経225もあることが予測できます。
たわらノーロード先進国株式の組入上位銘柄
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順位 | 銘柄名 | 国・地域 | 業種 | 比率 |
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1位 | Apple | アメリカ | コンピュータ・周辺機器 | 5.33% |
2位 | Microsoft | アメリカ | ソフトウェア | 3.54% |
3位 | Amazon | アメリカ | インターネット・通信販売 | 2.00% |
4位 | tesla | アメリカ | 自働車 | 1.28% |
5位 | ALPHABET-A | アメリカ | インタラクティブサービス | 1.22% |
6位 | ALPHABET-C | アメリカ | インタラクティブサービス | 1.15% |
7位 | UNITEDHEAL | アメリカ | ヘルスケア・プロバイダー | 1.09% |
8位 | EXXON | アメリカ | 石油・ガス・消耗燃料 | 0.99% |
9位 | JOHNSON&JOHNSON | アメリカ | 医薬品 | 0.97% |
10位 | BURKESHARE HATHWAY | アメリカ | 各種金融サービス | 0.81% |
たわらノーロード先進国株式の種類【為替ヘッジあり/なし】
たわらノーロード先進株式は年1回の決算を想定しているインデックス型投資信託です。対象はグローバルで、日本を除く銘柄が投資対象です。ベンチマークはMSCIコクサイ・インデックスです。為替ヘッジ有りコースと為替ヘッジ無しコースに分かれており、円高円安の為替リスクをどのように考えるかによる投資家需要を2コースに分けて受け入れている印象です。分配は年1回の決算時に実施します。毎年10月12日が決算予定日で、休業日の場合は翌営業日に行われます。
ファンド特徴 | マザーファンド投資型のインデックスファンド |
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ベンチマーク | MSCIコクサイ |
対象 | グローバル(日本を除く) |
為替ヘッジ | 有りコース・無しコースいずれもあり |
たわらノーロード先進国株式のメリット
たわらノーロード先進国株式は他の投信などと比較して、どのようなメリットがあるのでしょうか。特記するのは何よりも購入における手軽さと、手数料の低さです。まさに投信初心者におすすめファンドの代表格といえます。
- NISA不慣れな放置傾向組におすすめ
- たわらノーロード&アクティブ投信がおすすめ
- たわらノーロードはオルカン寄りの米型投信
NISA不慣れな放置傾向組におすすめ
たわらノーロードの立ち位置は手堅いインデックス、かつ手数料が低いため、NISA放置傾向組におすすめです。この場合の放置とは定期的に評価損益を見ず、また銘柄変更を積極的にしない方々のこと。本格的な投資組と預貯金組の中間層というところでしょうか。
株価変動リスクや為替リスクはあるものの、投信全体に比べて抑えられているといえるでしょう。また為替ヘッジを活用することによって、為替損の可能性をあらかじめ抑制することも可能です。
たわらノーロード&アクティブ投信がおすすめ
投資信託の理想は6割・7割をインデックス、残り3割をアクティブとし、資産ポートフォリオを組むことです。アクティブはアクティブ性の高い投信や単元株、ヘッジファンドが候補に挙がってきますが、当然インデックスと比較して高いリスクがあります。その時にインデックスでも同様にリスクを取ることは現実的ではないため、しっかりとお金の残るインデックスがおすすめです。たわらノーロードはまさに、その希望をいずれも実現する投信といえるでしょう。
たわらノーロードはオルカン寄りの米型投信
たわらノーロード先進国株式の2023年5月時点での上位銘柄はすべてアメリカの企業です。ただマザーファンドの方向性としてアメリカ型ではなく、あくまで先進国株式となっています。これは万が一アメリカの市場に著しい下落傾向があれば、米寄りのポートフォリオを修正する可能性があるということです。現在SNSなどでアメリカ寄りのS&Pにするのか、オルカン(オールカントリー)にするかという議論が沸騰しています。たわらノーロードはアメリカに拘らないオルカン型のため、アメリカ市況の変動にも対応できる可能性が高いファンドといえるでしょう。
たわらノーロード先進国株式のデメリット
一方でたわらノーロード先進国株式にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。数ある投信のなかでも安全性が高いイメージですが、デメリットを可視化することでより安全性を高めることが可能となります。
- 単体では資産の著しい上昇は期待できない
- 短期的に確定損が発生する恐れがある
単体では資産の著しい上昇は期待できない
たわらノーロードはインデックスファンドのため、資産の著しい上昇は期待できません。2015年の組入開始から2023年現在までに、基準価格は約2倍弱となっています。8年を通して2倍が投資信託の期待値として妥当か否かを、各々の投資家が判断することが必要です。
たわらノーロード単体で組むよりも、アクティブ投信と組んで展開していく方が時間制限のある資産形成として適切といえるでしょう。アクティブ投信は一般的手数料やランニングコストが割高なため、たわらと組むことでコスト分散を実現することができます。
短期的に確定損が発生する恐れがある
たわらノーロード先進国株式の運用実績を見ると、長期的に右肩上がりなのが読み取れます。ただ2020年夏の新型コロナで世界的にシャットダウンとなった折には評価額が50%以上下落、その後持ち直した形です。
2021年は上昇・下落が激しく、ボラティリティの高さが内在リスクとなっています。アメリカを中心としたITバブルの変動が、基準価格に影響しているといえるでしょう。売買のタイミングによっては一時的な下落で売却タイミングとなる恐れもあるため、留意したいところです。
たわらノーロード先進国株式はつみたてNISAにおすすめ
たわらノーロード先進国株式はつみたてNISAにおすすめです。日常生活のなかから少額を積み立てるNISAは、購入手数料の低さが大きなメリットとなります。毎月積み立てる際に手数料を取られれば一定の負担にはなるので、ノーロードはNISAにおすすめといえるでしょう。またライフプランにより支出をしなければならなくなった際に、NISAの配当非課税制度を活用すると税負担無く現金化することができます。上手に活用していきましょう。
2024年からNISA新制度が始まります(購入は2023年10月から開始予定)。たわらノーロードはリスクの抑えられたインデックスファンドのため、NISA新制度の取扱ラインナップにも入ってくることが想定されています。
たわらノーロード先進国株式の運用実績・リターン
組入開始の2015年から注目すると、2023年現在における基準価格は約2倍弱に到達しています。投信銘柄としては一定のパフォーマンスを実現しているといえるでしょう。ただ2020年夏の新型コロナによる下落は仕方が無いとしても、2022年前後からの上下幅の大きい変動は不安要素です。
この運用実績において気をつけたいのは売却のタイミングです。上下の激しい3,4カ月のあいだに底値で売却してしまうと、数ヶ月待てば確保できたはずの利益に至らない結果となってしまいます。ライフプランによる確定損は仕方が無いので、数ヶ月前から基準価格はどのような動きになっているのかを把握するようにしましょう。状況によっては予定を前倒しして売却することも検討すると良いでしょう。
たわらノーロード先進国株式の評価・評判【口コミ】
来年の投資計画は 80%たわらノーロード先進国 20%emaxssim 新興国にしようと思います。
引用:Twitter
積立比較してた、たわらノーロード 先進国株式、たわらノーロード 先進国株式(為替ヘッジあり)を一旦売却することに。
現時点での損益は、
・たわらノーロード 先進国株式+9.51%
・たわらノーロード 先進国株式(為替ヘッジあり)+5.30%
と為替ヘッジなしが優位な状態でした。引用:Twitter
案の定というか、GW明けのたわらノーロード先進国株式は2.25%となりました。
1日の値幅としては結構大きめ
でも、こういうことが普通に起こるのが投資。
投資は自己責任です。引用:Twitter
「たわら」シリーズとして以前はよく目についたけれど、信託報酬がもっと低いファンドも出てきてあまりインパクトがないシリーズになってしまった。
引用:みんかぶ
奥さんが電車内でいきなり「年貢の取り立て?」と言ったので、突然どうした?と思ったら…たわらノーロードの電車内CMでした…。
俵が大量に出て来たので、年貢(税金)を納めろと圧をかけるCMと思ったらしいです(^_^;)引用:Twitter
たわらノーロード先進国株式の今後の見通し
たわらノーロード先進国株式の今後の見通しについてです。2022年夏からの変動がいつまで続くかが目下の注目ポイントです。2023年に入りアメリカの銀行が破産しており、金融不安に繋がる恐れも指摘されています。たわらのノーロードの基準価格がこのまま凸凹を続けるようであれば、安心できるインデックスファンドという立ち位置も変わってくるでしょう。
ただ長期的に見れば、米型投信は右肩上がりにあります。喫緊の半年間の凸凹が大きいからといって、不安定銘柄と断定するのは早計です。つみたてNISAで毎月の預貯金を継続的に投資し、ドルコスト平均法にもとづく長期投資を期待するには、変わらず適した銘柄といえるでしょう。また老後資金を見込んでiDeCo(個人型確定拠出年金)の所有銘柄として確保しておくのにも適した投信といえます。
また為替ヘッジも注目ポイントです。今後円高傾向に至った場合、現時点の円安基準で購入した投資家は為替差損のリスクが生じます。購入のタイミングにおける為替状況を判断し、ヘッジ策を取るか否かを決めるようにしましょう。このあたりはインターネットの情報だけでは判断はしづらいので、信頼のおける専門家に相談してプロフェッショナルに併走して貰うことが重要です。
たわらノーロード先進国株式はおすすめか?
全体的な印象としては、購入時手数料の視点とインデックス性からたわらノーロードはおすすめの投資信託といえます。資産運用に慣れていない人は構成銘柄の大半をたわらで占めるか、slimやオールカントリーなどと組み合わせてもいいでしょう。S&Pシリーズはアメリカ企業の組み入れで重なる部分が多いので、状況に応じて評価が変わると考えられます。
ある程度余裕があればたわらをインデックスの軸としてヘッジファンドや単元株を組み合わせることをおすすめします。ヘッジファンドの組入銘柄は流動的なので、たわらノーロードと重複しないように目論見書をしっかり確認するようにしましょう。このあたりは特に専門家に相談し、資産ポートフォリオを構築したいところです。
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たわらノーロード先進国株式の評価・評判をおさらい
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