国債とは
国債とは、国が発行する債券のことです。債券とは投資家から資金を借り入れるために発行する有価証券のことです。この債券には満期が定められており、満期となる償還日には額面金額を受け取ることができます。
国債の発行は基本的に国の法律に基づいて行われております。日本では普通国債と財政投融資特別会計国債の2つに分かれており、金融商品としては全く同じものです。日本以外にも国債は様々な国で発行されています。
これらの国債は一定期間保持すると利子が付きます。この利率は国によって異なり、日本では0.5%程度ですが、アメリカ国債だと3.5%です。国の成長率やインフレ率、安定性などによって利率が大きく異なるので、その国の経済動向などを確認して購入するようにするべき商品です。
国債の種類
一口に国債といっても、複数の種類があります。大きな内容は同じですが、取り扱い方法が異なります。ここでは国債の種類として個人向け国債と新窓販国債の2つを紹介します。
- 個人向け国債
- 新窓販国債
個人向け国債
個人向け国債とは国債を個人でも購入できるようにしたものです。銀行や証券会社などの金融機関を通じて購入することができます。投資の見返りに得られる利子は半年ごとに支払われます。満期を迎えると最初に投資した金額(元本)が目減りすることなく戻ってくる商品です。
国債には金利と預ける期間によって、変動金利10年、固定金利5年、固定金利3年の3つの種類に分かれています。どの国債でも1万円から手軽に購入することができます。
新窓販国債
新窓販国債とは5万円単位で購入できる国債で個人向け以外にも国債が購入できるようにしているものです。例えば、マンションの管理組合や法人などでも購入することができます。また、新窓販国債は国の買い取りによる中途換金制度がない代わりに、流動性が高いのも特徴です。
市場でいつでも売却することが可能です。ただし、途中で取引をする場合には市場の金利により時価が目減りする可能性も増加する可能性もあります。
商品は3種類あり、10年、5年、2年の固定金利になっています。
国債を買ってはいけない理由【デメリット】
国債は基本的に元本が保証されている安全な投資商品です。しかし、国債を投資目的では買ってはいけないと考えております。ここでは国債を投資目的で購入することのデメリットを紹介します。
- 一般的な投資商品より金利が低い
- 換金するまでに時間がかかってしまう
- 購入できる期間や金融機関が限られている
一般的な投資商品より金利が低い
投資商品には国債以外にも株や投資信託、社債、不動産など様々な投資商品があります。国債の金利は日本国債の場合0.5%程度です。0.5%と比べると銀行の金利に比べるとかなり高いように見えますが、投資商品の中ではかなり低い部類に入ります。
他の投資商品では2~3%程度の利回りは簡単に出すことができます。また、投資信託などであれば、分散投資を行うことで長期的にも安定性を確保することもできます。長期的に投資をして利益を上げたい場合には購入するメリットはない商品でしょう。
換金するまでに時間がかかってしまう
株や投資信託といった一般的な投資商品の場合、購入してすぐに解約することができます。リードタイムがかかるといっても3日程度です。そのため、株や投資信託では急に大金が必要になった場合、すぐに解約して活用することができます。
一方、個人向け国債を購入した場合、中途換金をすることができますが、換金できるようになるまで最低1年は待たなければなりません。1年間は換金できず、国債をそのまま保持し続ける必要があるのです。そのため、資産の流動性が下がってしまうのがデメリットと言えます。
購入できる期間や金融機関が限られている
株や投資信託の場合、いつでも取引をすることができます。そのため、価格が下がった時にピンポイントで購入したりすることで利益を上げることも可能です。また、株や投資信託はほとんどの証券会社で購入することができます。
一方、国債の場合、取り扱いがある金融機関が限られています。国債を購入したくて証券口座を開く場合には事前に取り扱いがあるか調べるようにしましょう。また、購入できるタイミングも月1回です。購入時期が限られてしまっているのもデメリットと言えます。
国債を買う前に知っておきたいリスク
国債は安定性があるため、リスクはないと考える人もいるでしょう。しかし、リスクとは値動きの幅を指すものです。このようにとらえると国債にもリスクがあります。ここでは国債を買う前に知っておくべきリスクを紹介します。
- 変動金利国債の場合金利変動のリスクがある
- 信用リスク(デフォルトリスク)が存在する
変動金利国債の場合金利変動のリスクがある
個人向け国債には変動金利型10年と固定金利型5年、固定金利型2年の3つの国債があります。固定金利型5年、固定金利型2年の2つにおいては金利の変動はありません。元本の変動もないので、購入したタイミングで満期時までに受け取れる利子と満期時の返還額が分かります。そのため、リスクがない商品と言えます。
一方、変動金利型10年は金利が変動します。基準金利×0.66の金利が設定されており、 前月までの最後に行われた10年固定利付国債の入札の平均利回りが基準金利として使われます。そのため、多少のリスクがあることを念頭に置いておきましょう。
信用リスク(デフォルトリスク)が存在する
安定性の高い国債ですが、100%安定であるというわけではありません。国自体がデフォルトしてしまうと国債を償還することはできなくなってしまいます。過去にはギリシャが2009年に政権交代で発覚した財務問題から「ギリシャ危機」となり、デフォルトに近い状態となりました。このように他の国ではデフォルトのリスクがあります。
日本では経常収支が黒字に保たれており、多くの国債を日銀や国内の金融機関が保持しています。また世界的に見ても日本の経済状態は安定しており、今後のデフォルトのリスクは限りなく0に近いと言えます。しかし、0ではない点には注意をしておきましょう。
国債を買ってはいけない・やめた方がいい人
国債は長期的に保持することで安定的に収益を得られる商品です。しかし、投資対象としては買ってはいけない人もいます。ここでは国債を買うのをやめた方がよい人はどのような人か紹介します。
- 高利回りの商品で利益を狙いたい人
- ある程度のリスクを許容できる人
- 今後、大きな出費が見込まれる人
高利回りの商品で利益を狙いたい人
国債の利回りは0.5%程度です。しかも、この利益のうち2割は税金として差し引かれてしまいます。そのため、実質的な利回りは0.4%に満たないといえるでしょう。また、アメリカなど他の国の国債もありますが、それでも利回りは3.5%です。
一方、投資信託や株ではそれ以上の利益を生み出すことができます。例えば、投資信託の場合、インデックスファンドに投資すれば、平均利回り6%程度は見込めます。そのため、多くの利益を求めたい方は国債を買わない方がよいでしょう。
ある程度のリスクを許容できる人
日本の個人向け国債の場合、元本は保証されているため、ほとんどリスクはありません。変動金利で発生するリスク程度であると言えます。しかし、リスクが少ない分期待できるリターンもとても少ないものになっております。
一方、株式や投資信託では元本はマイナスになることがあります。場合によっては元本の半額ぐらいになってしまうこともあるでしょう。しかし、その分長期的に投資を続けることで多くの利益を上げることも可能です。リスクがある程度許容できる人は国債ではなく、その他の投資商品に投資した方がよいでしょう。
今後、大きな出費が見込まれる人
個人向け国債には変動10年、固定5年、固定3年と様々な保有期間がありますが、いずれの商品も解約するまでに最低1年は保有していなければなりません。また、解約する前提で考えると、1年分の利子は差し引かれて換金されるため、利益が出るまで最低1年半はかかります。
したがって、1年範囲内に大きな出費が見込まれる場合には銀行預金の方が金利は高くなります。1年半以内に大きな出費が控えている方は国債への投資は行わず、銀行預金で管理をしておいた方がよいでしょう。
国債のメリット|こんな人ならおすすめ
国債は利回りが低く、利回りを求めて利益を上げたい人にとっては向かない商品です。しかし、国債にはメリットもあります。ここでは国債を購入するのにおすすめな人を紹介します。
- 元本保証で資産運用を行いたい人
- 退職した方で直近使わないお金がある人
- 投資のポートフォリオに安定資産を組み込みたい人
元本保証で資産運用を行いたい人
株や投資信託、不動産投資はいずれも値動きがあります。値下がりすることもあれば、値上がりすることもあり、元本が保証されることはありません。国債は個人向け国債や新窓販国債といった商品もあり、期間もさまざまな期間から選べます。
これらの商品はすべて満期まで保持しておくことで、必ず利子と元金を受け取ることができます。このように国債は元金を確実に受け取れる点が特徴的な投資商品です。そのため、元本が減ることが耐えられない人にとっては購入するべき商品といえるでしょう。
退職した方で直近使わないお金がある人
株や投資信託など代表的な投資商品は長期的に保持することで高い利回りを実現できる商品です。しかし、その一方で短期的には値動きが激しく、場合によっては元本割れしてしまう可能性もあります。投資できる期間が限られている退職した方にとってはリスクの高い商品といえるでしょう。
その点、国債であれば元本は保証されています。さらに利子は普通預金や定期預金よりも高いです。そのため、直近使わないお金がある退職した方は国債に投資をすることで多少利益を上げることができます。
投資のポートフォリオに安定資産を組み込みたい人
投資にはさまざまな種類があり、これらを組み合わせて自分なりのポートフォリオを作ることが大切です。ポートフォリオは人によって変わりますが、中心となるのは株や投資信託などの商品となるでしょう。
しかし、株や投資信託だけでポートフォリオを作るとリスクが大きすぎると考える方もいるのではないでしょうか。そのようなときにおすすめなのが国債です。国債であれば、ほぼ元本保証で安心して保持することができ、リスクを減らすことができます。株や投資信託でリスクが高いと感じる人は国債を購入してみるとよいでしょう。
国債で失敗しないための2つのポイント
国債は購入する状況を選べば、普通預金や定期預金よりも金利が高いよい投資商品となりえます。ここでは国債を購入するときに失敗しないようにするためのポイントを紹介します。
- 換金タイミングを事前に把握して購入する
- 満期まで保有することを前提に購入する
換金タイミングを事前に把握して購入する
国債は満期まで保有することで継続的に利益を出すことができる投資商品です。しかし、予想外の出来事が発生したりして、途中で換金したくなることもあるでしょう。そのような場合に備えて、国債を購入する場合には事前に換金タイミングを把握しておきましょう。
なお、国債の中途換金は中途換金した際の受渡日が「2回目の利子支払日となる日」から受付可能となります。このため、最低1年は換金できないことを認識して購入するようにしましょう。
満期まで保有することを前提に購入する
国債は満期以外のタイミングで解約すると、直近1年分の利子が差し引かれて返金されてしまいます。そうするとせっかく投資を行ったのに利益が減ってしまいます。そのため、事前に満期まで保有することを前提に将来設計を行って、購入するようにしましょう。
また、国債には個人国債の場合には10年、5年、3年、新窓販国債の場合には10年、5年、2年とさまざまな期間があります。将来設計にあった期間を選択して国債を購入するようにしましょう。
国債に代わるおすすめの投資・資産運用「ヘッジファンド」
国債は安定して利益を出すのにおすすめの投資商品です。しかし、資産がある人であれば、安定した投資手法も存在します。ここでは国債に代わる投資方法としてヘッジファンドを紹介します。
- ヘッジファンドとは
- ヘッジファンドのメリット
- ヘッジファンドなら「BMキャピタル」がおすすめ
ヘッジファンドとは
ヘッジファンドとは、適格投資家と呼ばれる一部の投資家のみが投資できる投資信託のようなものです。最低投資金額は1000万円程度からとなっており、ある程度の資金が必要になります。投資対象は幅広く株や債券だけでなく金や農作物なども含まれることもあり、あらゆる金融投資を試みるオルタナティブ投資ファンドです。
また、ヘッジファンドには絶対収益追求型であるという特徴があります。この絶対収益追求型とはあらゆるものにレバレッジを含めて多様に投資することにより、どのような相場であっても利益がでることを目標としている投資手法です。
ヘッジファンドのメリット
ヘッジファンドには以下のようなメリットがあります。
■市場環境に左右されない
ヘッジファンドは絶対リターンを追求するファンドになります。そのため、さまざまな投資手法を用いて市場の値下がりにも対応できるようにしています。これは相対リターン型の投資信託とは大きな違いがあり、国債と同様リスクが少ない商品になっています。
■投資のプロに資産を委託することができる
ヘッジファンドならば投資のプロに資産を委託して適切に運用してもらうことができます。そのため、投資に関する知識がなく、自ら運用して資産を増やすことができない人も安心して投資を行うことができます。
ヘッジファンドなら「BMキャピタル」がおすすめ
ヘッジファンドに投資をするのであれば、「BMキャピタル」をおすすめします。おすすめする理由は以下の通りです。
■最低投資金額が1000万円と低額
ヘッジファンドの中では最低投資金額が1000万円と低額です。比較的届きやすい金額のため、投資しやすいのが特徴です。
■日本のバリュー株投資をしており、安定性が高い
BMキャピタルの投資手法は日本のバリュー株を中心としています。しかし、ただ投資を行うだけでありません。投資を行った上で、筆頭株主となり経営改善にまで着手することで、株価を自らの手で引き上げることができます。このため、安定して利益を上げることができます。
BMキャピタルの評判・口コミ|怪しい?利回りや運用実績など実態調査
BMキャピタルの評判・口コミについては気になっている方に加えて、実際の運用実績やリターンについても詳しく知りたい方は多いでしょう。
本記事ではBMキャピタルがどのような運用理念を...
国債を買ってはいけない・やめた方がいい理由をおさらい
ここでは国債を買ってはいけない理由や買うのをやめた方がいい人を紹介しました。
国債は安定性がありますが、安定すぎるがゆえに利益を出すことが困難な商品です。ある程度リスクが許容できる人は国債を購入するよりも株や投資信託といった商品を購入したほうが良いでしょう。
また、まとまった資産がある人はヘッジファンドに投資するのもおすすめです。絶対収益を追求しているヘッジファンドでは安定性が高く、多少のリスクはあるものの国債と似たような運用を行うことが可能です。
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