良品計画の企業概要
良品計画は1989年6月に設立された企業です。『「人と自然とモノの望ましい関係と心豊かな人間社会」を考えた商品、サービス、店舗、活動を通じて「感じ良い暮らしと社会」の実現に貢献する。』の企業理念のもと、無印良品、カフェやキャンプ場の運営、住空間事業、IDEEなど幅広い事業を手掛けています。店舗数は国内、海外合わせて1,000を超え、年商はグループ企業も含めて2023年8月時点で5814億円12百万円にものぼります。
会社名 | 株式会社良品計画 |
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本社所在地 | 東京都豊島区東池袋4-26-3 |
設立 | 1989年6月(登記上 1979年5月) |
資本金 | 67億6,625万円 |
店舗数 | 国内合計:597店舗 国外合計:654店舗 国内外合計:1,251店舗 |
公式サイト | 株式会社良品計画 |
良品計画の事業内容
良品計画は、衣類・食料品・生活雑貨などを取り扱っている小売企業です。生活に必要なものがお手頃価格で購入できる無印良品が有名ですが、実はそれ以外にもカフェやキャンプ場の運営、住空間事業など幅広く事業を手掛けています。それぞれの事業内容ついて、詳しく見ていきます。
- 無印良品事業
- カフェ・ミール事業
- キャンプ事業
- 住空間事業(株式会社 MUJI HOUSE)
- IDÉE(イデー)
無印良品事業
良品計画の最大の事業は「無印良品事業」と言っても過言ではないでしょう。無印良品は「わけあって、安い」というキャッチコピーのもと、1980年にスタートしました。本来の商品規格から外れてしまっているものを取り扱う企画から始まり、以下の3つを徹底し続け、現在のようなブランドを確立しました。
- 素材の選択
- 工程の点検
- 包装の簡略化
現在ではなんと約7,000品目もの商品を扱っており、国内に限らず海外にも展開しています。
カフェ・ミール事業
無印良品のカフェ・レストランである「Café&Meal MUJI(カフェアンドミール ムジ)」も人気です。「素の食」をコンセプトとして、食材ごとの旬や産地にこだわり素材そのものの味を大切にしています。
野菜をふんだんに使っているため、食べておいしいだけでなく、体にやさしいメニューになっています。ドリンク、デザート、料理の他、セットメニューやお惣菜も提供しています。
キャンプ事業
良品計画は日本国内に3つのキャンプ場を運営しています。
- 津南キャンプ場(新潟県・津南町)
- 南乗鞍キャンプ場(岐阜県・高山市)
- カンパーニャ嬬恋キャンプ場(群馬県・嬬恋村)
「過剰なサービスは省きましたが、自然は豊かです。」というスローガンからもわかるように、ありのままの自然を楽しむことができます。
また、アウトドア教室は、自然の中で体を動かすことや料理を作って食べることなど、アウトドアの楽しさを学べるプログラムになっています。
住空間事業(株式会社 MUJI HOUSE)
株式会社MUJI HOUSEは、「家」という器を通して無印良品の考える「くらし」の提案を行っています。安全で、自由にいつまでも住み続けられることをコンセプトにし、ながく使える箱=「スケルトン」と、暮らしの変化とともにフレキシブルに変えられる中味=「インフィル」に分けて設計することで、家族のライフスタイルの変化に合わせて自由に間取りを変化させることを可能にしました。現在、お客様のニーズに合わせ、「木の家」(2006年グッドデザイン賞受賞)、「窓の家」(2008年グッドデザイン賞金賞受賞)を中心に販売しています。
IDÉE(イデー)
株式会社MUJI HOUSEは、「家」という器を通して無印良品の考える「くらし」の提案を行っています。安全で、自由にいつまでも住み続けられることをコンセプトにし、ながく使える箱=「スケルトン」と、暮らしの変化とともにフレキシブルに変えられる中味=「インフィル」に分けて設計することで、家族のライフスタイルの変化に合わせて自由に間取りを変化させることを可能にしました。現在、お客様のニーズに合わせ、「木の家」(2006年グッドデザイン賞受賞)、「窓の家」(2008年グッドデザイン賞金賞受賞)を中心に販売しています。
良品計画の業績推移|売上・営業利益
出典:財務ハイライト|良品計画
良品計画の営業収益は、2020年に一度1793億円まで低下しています。また、無印良品の店舗数についても減少こそしていないものの、上昇率は2020年が最も低くなっています。しかし、2021年から現在までは4,500億円以上で右肩上がりが続いていますし、店舗数もゆるやかではありますが、増加傾向にあります。
この一時的な低下の原因の1つは2019年12月ごろから始まったコロナの影響だと考えられます。現在はすでにアフターコロナの時期に入っているため、今後近々でここまで低下することは考えにくく、むしろ人々の生活が元に戻ればさらなる上昇も期待できるかもしれません。
良品計画の株価推移|過去5年のチャート
ここでは、良品計画の株価の直近5年間の推移を、チャートをもとに見ていきます。
おおまかな傾向としては、以下の通りです。
- 2021年9月ごろまで:上昇と下落の繰り返し
- ~2022年4月:半分ほどまで下落
- ~2023年6月:ほとんど横ばい
- ~現在:回復傾向にある
一時的に下落こそしたものの、現在は徐々にではありますが回復し、上昇傾向にあります。
- 2019年~2021年9月ごろにかけて上昇と下落の繰り返し
- 2021年10月~2022年4月にかけて株価が下落
2019年~2021年9月ごろにかけて上昇と下落の繰り返し
出典:日本経済新聞
5年分のチャートを見てみると2021年の9月ごろまでは上昇と下落を繰り返していることがわかります。特に2020年は振れ幅も大きいです。そこから2021年にかけて振れ幅が小さくなっていき、上昇していきます。2020年の振れ幅が大きいのはコロナによって人々の生活が大きく変わったことが原因の1つだと考えられるでしょう。そこから新しい生活になじんでいくことで、徐々に回復していったと考えられます。コロナの新しい株が出てきて、ブームが去るまでを考えると上昇と下落を繰り返すのも理解できるでしょう。
2021年10月~2022年4月にかけて株価が下落
出典:日本経済新聞
2022年4月ごろまでは株価が下落し、その後、2023年6月まで横ばい状態が続きます。この時の株価は、ピークだった2018年6月(3,965JPY)の3分の1程度(1,200JPY前後)となっています。そこから現在に至るまで、株価は回復し、上昇傾向にあります。今後もこのまま上昇する可能性が高いです。
良品計画の株主還元|配当・株主優待
ここでは、良品計画の配当・株主還元・株主優待について解説していきます。良品計画の株を、今買うべきかどうか判断する際にご参照ください。
- 良品計画の一株配当・配当利回り推移
- 良品計画の株主優待について
良品計画の一株配当・配当利回り推移
配当金に関しては2021年から中間配当が20円、期末配当が20円で合計40円となっています。
2024年も同様の予定です。
直近3年間の配当利回りは1.7%~2%台前半で、株価が安いときは3%ほどの水準となっています。
良品計画は連結配当性向30%を基準に継続的な利益還元を実施する方針としており、事業に大きな傾きがない限り、現在の配当金は維持されるものと思われます。
配当狙いの方は、株価が何らかの原因で一時的に安くなった時に買って、保有するのがおすすめです。
良品計画の株主優待について
良品計画には、100株(一単元)以上を保有している株主に向けた優待措置があります。全国の無印良品で買い物をする際に、5%割引が適用される優待カードです。 対象は、毎年8月末あるいは2月末時点の株主名簿に記載または記録されていることが必要となります。
優待カードさえあれば、全国どこの店舗でも利用できます。よく無印良品で買い物をする人や良品計画の株の保有を検討している人はぜひ、100株以上を保有するようにしましょう。
良品計画の株価はなぜ下落したか理由を解説
これまで良品計画の株価や配当などの推移を見てきました。ここ数年、株はかなり大きく変動しています。そこで、ここでは良品計画の株価がなぜ下落したかを分析していきます。
- コロナの影響による人々の生活の変化
- 販促費や海外での新店出店費用が嵩んだ
コロナの影響による人々の生活の変化
2019年12月ごろから全世界に広まった新型コロナによって、良品計画の株価も大きな影響を受けました。衣類や食料品、生活雑貨などを店舗で販売するのがメイン事業であるため、売上が大幅に減少したのが原因だと考えられます。
しかし、良品計画では食料品などの生活必需品も取り扱っていたため、他の企業ほどの痛手にはならず、比較的早期に回復しています。
現在はアフターコロナの時期に入っているため、今後は新型コロナによる影響は小さくなっていくと予想されます。また、無印良品以外の事業に関しても、今後回復していくと思われます。
販促費や海外での新店出店費用が嵩んだ
2020年2月期決算短信によると国内では10月、12月に前年未開催の「無印良品週間」を行い売上は拡大したものの、販促施策を多用したこと 等により、売上総利益率が低下し、セグメント減益となりました。
また北米において新店舗のオープンにより売上は昨年を上回ったものの、2018年以降に出店した大型店の売上が計画 未達で、新店にかかる経費が先行したこと等により損失が増加しました。
その他、シンガポール、オーストラリアでは物流費等が増加したことや、新規出店・改装にかかる経費が先行したこと等により、損失となっています。
多国籍企業なので国内の状況だけでなく、海外の動向にも目を向ける必要があり、特に大規模な販促や新店出店などがあると、減益となる可能性があります。
良品計画の株価に対する投資家の口コミ
良品計画の株を買うべきかどうか判断するために、ここでは実際に良品計画の株を売買している投資家たちの口コミを見ていきます。Yahoo!JAPANファイナンスによれば、半数以上の人が「買いたい」と答えています。
2020年の時からのデータ見たけど、よくここまで復活したなー。ここの経営陣はやり手やな。最悪どっかに買収、最悪倒産とかになってもおかしくなかったと思うわ。株主優待を改悪しなかったのもえらい。
引用:Yahoo!ファイナンス
ニトリより有望だと思いますよ。なぜなら、インテリア用品は一度買うと、何回も買い替える物ではないです。比べて無印良品は、食品や生活雑貨や衣料品など多岐に渡るので、コスト削減につながります。去年、今年と円安に苦しめられた銘柄ほど、資金の逆流が起きやすいです☝️
引用:Yahoo!ファイナンス
今日は結果的に底値引けに近かったですね~
けっこう上がってるんで持株調整で株数減らす対象になっちゃうんでしょうね。
今日、MUJIでなんか見切り品でいいものないかなと店内をぶらぶらしてたら、結局ブルゾン(8,990円)、リブ編みワッチ(1,990円)
、植物由来の原料を使ったリュックサック(9,990円)と見切り品でもないのに2万円以上買ってしまいました。一括割引が1,000円ちょっと
このリュックはポリエチレンのベージュのものを見切り品で1年ぐらい前に購入しました。ポケットの使い勝手が良く頻繁に使っていて汚れが目立って来たので気になってました。今度のはトウモロコシが原料の合皮なので汚れは大丈夫そうです。引用:Yahoo!ファイナンス
優待カードの偽造・転売対策やセルフレジで使えない件についても触れられていて、こちらは春夏に向けて新たに改善を進めて行きたいとのこと。最終的には電子化できればいいなと思っているようです。
いずれMUJI passport に紐付けられたら最高ですね。引用:Yahoo!ファイナンス
株主総会の動画見ました。
11月時点ですが、社長今期業績にかなり自信ありそうな感じですね引用:Yahoo!ファイナンス
現在は円安が続いており、良品計画にとってはやや不利な状況なこともあり、慎重派の人も多いです。良品計画の株を買おうしている人は、円高になるタイミングを見計らうと良いでしょう。
良品計画の株価は今後どうなるか将来性を予想
ここでは、株価の推移の分析結果や投資家たちの口コミから、良品計画の株価が今後どうなっていくかを推察していきます。
※実際に投資する際には、個人の責任にてお願いします。
- 国内事業は商品の価格改定等で利益を確保可能
- 海外事業が成功すれば大きく上昇する可能性あり
国内事業は商品の価格改定等で利益を確保可能
円安および原材料高の影響により、コストが膨らんだものの、一部商品の価格改定以降、利益の改善が進みました。
無印良品は安かろう・悪かろうではなく、他社には無いクオリティの高く、かつオリジナリティのある商品を多く開発・販売しています。
普段から良い商品を提供していることでしっかりと顧客の心を掴み、多少値上げしても客離れが起きず、消費者がそれについてきたのでしょう。購買意欲が衰えていない点が強みです。
今後も無印良品の愛用者は、同社の商品を買い続ける方が多いのではないでしょうか。
よってよほどのことが無い限り、大きな下落はそうそうないものと思われます。
海外事業が成功すれば大きく上昇する可能性あり
良品計画は国内だけでなく、かねてから海外への出店を進めています。
2023年8月期末において海外では、中国大陸、台湾、タイ等に65店舗を出店し、店舗網の拡充を図りました。
中国では現地開発商品を拡充している生活雑貨が好調。
またタイ、マレーシアを始めとする東南アジア各国において、現地の文化や気候に合わせて独自に開発したアセアン向けの商品が、現地のお客さまの支持を得て利益へと繋がりました。
このように海外において消費者の心を掴めば、株価は上昇していくものと思われます。
良品計画の業績・株価・配当についてまとめ
今回は、良品計画の株価の推移について分析・解説してきました。
良品計画はコロナ渦であってもあまりマイナスにならないのではと言われていましたが、株価水準はそれほど高くありません。
しかし、現在の業績は右肩上がりで成長しており、今後はさらに伸びると予想されます。良品計画の株の購入を検討されている方はお早目に行動されると良いでしょう。
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