INPEX(インペックス)の企業概要

INPEX(インペックス)の企業概要

INPEXとは、2006年に設立され、国内外で石油や天然ガス、鉱山資源などの探鉱、生産、販売などを行っている企業です。

「エネルギーの開発・生産・供給を、持続可能な形で実現することを通じて、より豊かな社会づくりに貢献」を経営理念とし、私たちのエネルギーインフラの安定を担っています。

INPEXの企業概要は以下の通りです。

商号株式会社INPEX(英文商号:INPEX CORPORATION)
本社所在地〒107-6332
東京都港区赤坂五丁目3番1号 赤坂Bizタワー
設立2006(平成18)年4月3日
決算期12月
資本金2,908億983万5,000円
従業員数連結:3,364人
単体:1,349人
(2022年12月31日現在)

INPEX(インペックス)の事業内容

INPEX(インペックス)の事業内容

INPEXは石油・天然ガス事業とネットゼロ事業を展開しています。石油・天然ガス事業は、石油や天然ガスを供給するために、「探す」「掘る」「生産」「運ぶ」の4つの工程を行っています。

「探す」工程では、地下に存在する石油や天然ガスを最先端の技術を使って調査やテストを行います。

次に、リグという装置で井戸を掘り、石油や天然ガスを採取します。石油やガスを採取したら、製品として利用できるように精製・処理をし、ガスや石油が私たちのもとへ届けられます。

ネットゼロ事業とは、水素事業、森林保全の促進、カーボンリサイクル、再生可能エネルギー、CO2削減の5つの分野で、石油や天然ガス事業の強じん化を目指すとともに環境に配慮したCO2削減や再生可能エネルギーの拡大を目指しています。

INPEX(インペックス)の業績推移|売上・営業利益

INPEX(インペックス)の業績推移

ここでは、INPEXの業績推移について紹介します。まずは2019年3月期から過去5期の売上高の推移は以下の通りです。

INPEX(インペックス)の業績推移

2020年12月期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって国内外の需要や経済活動の停滞によるためか、売上高が減少しています。

しかし、コロナ禍以降は売上高が回復し、2022年12月期は2020年3月期の3倍以上の売上高になっています。

2019年3月期から過去5期の営業利益の推移は以下の通りです。

INPEX(インペックス)の業績推移

営業利益も売上高と同様な推移を見せています。

新型コロナウイルスの感染拡大があった2020年12月期は、2019年3月期の約2分の1程度まで減少しています。

コロナ禍以降は営業利益も回復し、2022年12月期は2020年12月期の5倍以上まで回復しています。

これは、ウクライナ危機などによる原油価格の高騰や円安などが主な原因と考えられます。

INPEX(インペックス)の株価推移|過去14年のチャート

INPEX(インペックス)の株価推移

ここでは、2010年ころからのINPEX(インペックス)の株価の推移をチャートをもとに分析します。

過去の株価の推移から今後のINPEXの株価を予測し、今後の判断材料にしていきましょう。

INPEXの株価の推移は以下のグラフです。

INPEX(インペックス)の株価推移

ポイント

  • 2010年2月〜2020年にかけて株価が低迷
  • 2020年11月〜2024年1月にかけて株価が上昇

2010年2月〜2020年にかけて株価が低迷

INPEX(インペックス)の株価推移

上記のINPEXの株価の推移のグラフから、2010年ころから2020年まで株価は低迷し続けていることがわかります。

特に2014年からは新型コロナウイルスの感染拡大があった2020年まで下落基調にあります。

2020年3月には株価は500円台まで下がりました。

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大によって世界経済が停滞したことによる原油価格の低迷から、石油関連事業に強いINPEXの収益が減少したことが原因と考えられます。

2020年11月〜2024年1月にかけて株価が上昇

INPEX(インペックス)の株価推移

上記のグラフから2020年10月ころから2024年1月現在まで、株価が上昇しているのがわかります。

2020年4月から500円台での推移が続いていましたが、2021年以降徐々に上昇を続け2023年9月には過去14年で最高の2256円を記録しています。

株価が上昇した原因は、ウクライナ危機による原油価格の高騰や円安などの影響によるINPEXの業績の好調です。

2022年12月期には初めて営業利益は1兆円を超えています。

今後も、ウクライナ危機や円安などの世界情勢は株価に影響してくることが考えられます。

参考:日本経済新聞

INPEX(インペックス)の株主還元|配当・自社株買い・株主優待

INPEX(インペックス)の株主還元

ここではINPEX(インペックス)の株主還元について配当、自社株買い、株主優待の推移を解説しています。

INPEXは2020年以降、業績が好調で株価も上昇しており、株主還元も積極的に行っています。

ポイント

  • INPEX(インペックス)の一株配当・配当利回り推移
  • INPEX(インペックス)の自社株買い推移
  • INPEX(インペックス)の株主優待

INPEX(インペックス)の一株配当・配当利回り推移

2020年以降のINPEXの一株あたり及び配当利回りの推移は以下の通りです。

中間配当期末配当配当利回り
2020年12月期12円12円4.32%
2021年12月期20円28円4.79%
2022年12月期30円32円4.44%
2023年12月期37円37円3.89%

引用:株主還元・配当情報|INPEX

2020年以降、中間配当と期末配当ともに増配し続けていることがわかります。

配当利回りも4%前後を推移していることから、配当利回りがいい銘柄と判断できるでしょう。

増配をしている理由は売上高、営業利益の業績の好調、株価の上昇が考えられます。

業績の好調に伴い株主還元を行っていることから、INPEXは株主に厚いといえるでしょう。

INPEX(インペックス)の自社株買い推移

INPEXの2022年以降の自社株買いの推移は以下の通りです。

2022年699億9994万
2023年1199億9990万

引用:IR BANK

2022年に約700億円規模、2023年には約1200億円規模の自社株買いを実施しています。

自社株買いをすることで1株当たりの当期利益も増加するため、この積極的な自社株買いは株主を大切にしようとする姿勢が感じられます。

また、自社株買いをしている期間にも株価も上昇していますが、配当利回りは4%前後を維持しています。

INPEX(インペックス)の株主優待

INPEXの株主優待は保有年数や保有株数に応じてクオカードがもらえます。もらえるクオカードの金額は1000円、2000円、3000円、5000円です。

株主優待を受けられる最低条件は、保有株数400株以上かつ保有年数1年以上です。

800株以上保有すれば2000円以上のクオカードをもらえます。

優待が受けられる「権利確定日(6月末日及び12月末日)」の株主名簿に名前が記録されるには、権利確定日前の2営業前までに株式の購入を済ませておく必要があります。

注目ファンド

詳細な投資分析によるバリュー投資を中心に実践しており、短期的な利益追求ではなく安全性を追求しながら中長期的な利益を求めているヘッジファンド。

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INPEX(インペックス)の株価に対する投資家の口コミ

INPEX(インペックス)の株価の口コミ

INPEX
キャッチアップ
さあ、ここから。
放置

引用:X

今日(1/12)の1株投資
INPEX、Jパワー、各1株
配当金額+164円

比較的割安だと思える2銘柄の買い付けを行い、個人的には満足しています。

引用:X

今日の日経もすごい!
特に、年末仕込んだ三菱商事とINPEXの調子がいいぞ!
久しぶりにいいタイミングで買えた銘柄だわ

引用:X

2024 1/11 購入銘柄

どんどん株価があがっていってますが
INPEXそんなでもないかなと思い購入

引用:X

INPEXが上がりましたね。
単元未満株で保持しています。
原油銘柄は値動きが大きいから、デイトレのシュミレーション(働いてたら実際にはできないに最適な銘柄ですが、これは。
年末の権利落ちを跨いでもなお含み益。
庶民としてはきついけど、株主としては有り難い。

引用:X

INPEXの株価はコロナ禍以降上昇を続けているため、株価が上がっていることで恩恵を受ける株主の方が多いようです。

また、高配当の銘柄であるため決算スケジュールを楽しみにしている方も多くいらっしゃるでしょう。

INPEX(インペックス)に将来性はある?

INPEX(インペックス)の将来性

INPEX(インペックス)の業績や株価、配当が増加していますが、今後の将来性は見込まれるのでしょうか。

ここではINPEXの将来性について業績や環境問題の視点から考えていきましょう。

ポイント

  • 原油価格が業績に大きく影響する
  • 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて
  • 日本政府(経済産業省)が筆頭株主

原油価格が業績に大きく影響する

INPEXは主な事業として石油や天然ガスの開発から生産、販売を行っています。そのため原油価格は業績に大きく影響します。

実際にウクライナ危機による原油価格の高騰によって2022年の12月期は売上、営業利益ともに過去5年最高を記録し、営業利益は初めて1兆円を超えました。

また、INPEXはグローバル企業であるため、円安/ドル高の影響により利益が出しやすい状況にあると言えます。今後も世界情勢による原油価格の推移や為替に注目です。

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて

2015年に行われたパリ協定によって、世界各国は環境問題に取り組む政策を行っています。

日本では、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指しています。

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を合算し、実質ゼロにすることです。2030年を中間目標として、温室効果ガスの排出量を2013年度比で46%の削減を掲げています。

INPEXでもカーボンニュートラルの取組みとして政府の支援を受けながら、水素・アンモニア事業、森林保全の促進、カーボンリサイクル、再生可能エネルギー、CO2削減の5つの取組みを行っています。

参考:環境省 脱炭素ポータル
参考:地球温暖化対策計画(令和3年10月22日閣議決定)|環境省

日本政府(経済産業省)が筆頭株主

INPEXは、エネルギー分野の専門企業であり、国内外で石油と天然ガスの開発と生産に従事しています。同社は日本政府(経済産業大臣)が筆頭株主であり、約20%の株式を保有しています。

さらに、INPEXは日本において唯一の黄金株(企業買収や合併など、株主総会の決議事項について拒否権を行使できる株式のこと)として保有されています。

これは、経済安全保障が重視され、資源に乏しい日本にとってINPEXがどれだけ重要な存在であるかを示しています。

また、INPEXは日本の年間エネルギー消費量の約1割に相当する石油と天然ガスを生産しています。

参考:早わかりINPEX

INPEX(インペックス)の株価は今後どうなる?

INPEX(インペックス)の今後の株価

ここでは、INPEX(インペックス)の今後の株価についてどうなるかについて紹介します。

短期的な視点では原油価格、長期的な視点では脱炭素社会について触れて今後の株価を展望していきます。

ポイント

  • 原油価格が高騰しているなら期待できる
  • 脱炭素時代の需要に対応できるかが今後の鍵

原油価格が高騰しているなら期待できる

INPEXの業績や株価は原油価格や為替の影響を大きく受けます。2022年の売上高と営業利益はウクライナ危機による原油価格の高騰や円安などにより、好調でした。

また株価も2020年の新型コロナウイルス感染拡大以降、業績拡大に伴って上昇していきました。

そのため今後も原油価格が高騰し続け業績が拡大すれば、株価の上昇も期待できるでしょう。

またINPEXは海外事業を展開するグローバル企業のため為替の影響も受けます。

円安/ドル高の現在は利益が出しやすく株価も上がりやすい状態と言えます。今後もウクライナ危機などの世界情勢による原油価格と為替市場に注目しましょう。

脱炭素時代の需要に対応できるかが今後の鍵

世界各国では、2015年のパリ協定によって環境問題への取組みを行いました。

日本でも2050年までにカーボンニュートラルを宣言し、脱炭素社会の実現を目指しています。

INPEXの主な事業は石油・天然ガスのため、クリーンエネルギーへの移行が不可欠です。

INPEXはカーボンニュートラルの取組みとして水素・アンモニア事業、森林保全の促進、カーボンリサイクル、再生可能エネルギー、CO2削減の5分野のネットゼロ分野の事業を行っています。

今後世界的に石油からクリーンエネルギーの需要が高まると考えられます。INPEXがその需要に対応し、業績が上がれば株価の上昇も期待できるでしょう。

INPEX(インペックス)の業績・株価・配当についてまとめ

ここまで、INPEX(インペックス)の業績・株価・配当について紹介してきました。INPEXの業績や株価は原油価格や為替などの影響を大きく受けます。

2022年はウクライナ危機による石油価格の高騰や円安などにより営業利益は1兆円を超え、株価は最近10年で最高値に近い値を記録しました。

今後も世界情勢による原油価格や為替、脱炭素社会のエネルギーの需要に注目です。

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