インベスコ世界厳選株式オープンとは

インベスコ世界厳選株式オープンとは

インベスコ世界厳選株式オープンとは、エマージング国(今後発展可能性を見込める国)を除く日本および世界の株式のなかから独自の分析によって購入銘柄を定めたファンドです。

ベンチマークをMSCIワールド・インデックスとしたインデックス・ファンドでありながらも、独自銘柄を購入するアクティブ性を有しています。なお為替ヘッジありはMSCLの円ヘッジ指数を、為替ヘッジなしはMSCLの円換算指数をベンチマークとしています。

マザーファンドは英国のインベスコ・アセット・マネジメント・リミテッドに運用委託をしています。

投資対象日本及び各国※エマージング国を除く
ファンド傾向MSCIをベンチマークとしたインデックス。一部個別銘柄に標準
組成年度1990年11月
資本金40億円(2024年3月現在)
運用財産の合計純資産総額1兆3910億円(2024年3月現在)
投資支度インベスコ・アセット・マネジメント・リミテッド(英国)

インベスコ世界厳選株式オープンの投資信託の特徴

インベスコ世界厳選株式オープンの特徴

インベスコ世界厳選株式オープンは独自の特徴がある投資信託です。独自の財務分析、経営力、ビジネス評価等ファンダメンタルズ分析と個別銘柄へのボトムアップ・アプローチにより、ポートフォリオを定めます。基本はMSCLをベンチマークとしたインデックスと、個別銘柄探索を両立したファンドといえます。
ポイント

  • インベスコ世界厳選株式オープンの投資対象
  • 為替ヘッジあり・なし/毎月決算・年一回決算の4タイプ
  • インベスコ世界厳選株式オープンの組入上位銘柄
  • インベスコ世界厳選株式オープンの購入時手数料・信託報酬

インベスコ世界厳選株式オープンの投資対象

インベスコ世界厳選株式オープンは、投資国・地域や投資テーマ・業種などに特定の制限はありません。

幅広い投資対象企業から、経済状況や市場環境の変化を読み解き、確信度の高い銘柄を選択します。

世界の先進国企業約20000社から、投資アイデア、企業調査や評価・分析などのファンダメンタルズ分析を経て、約40〜50銘柄に厳選して投資を行います。

厳選投資の基準は以下の3点です。

  • 成長可能性…高い競争優位性、健全な財務体制を有する企業です。景気動向に左右されない銘柄を重視します。ITサービスや業績変動幅が強い銘柄などは敬遠される傾向があります。
  • 配当性…継続的な配当や増配などの質の高い配当が期待できる企業に着目します。
  • 割安性…企業価値と比べて株価水準が割安と判断する企業に着目します。株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)などを重視します。

為替ヘッジあり・なし/毎月決算・年一回決算の4タイプ

インベスコ世界厳選株式オープンは為替ヘッジ有り、無しそれぞれのコースがあります。為替ヘッジありはMSCLの円ヘッジ指数を、為替ヘッジなしはMSCLの円換算指数をベンチマークとしています。

為替ヘッジとは円高円安による為替差損を無くす仕組みです。為替差損を無くす一方で、円高に購入して円安時に売却する場合に為替利益を無くすことになります。また為替ヘッジを適用したときの手数料が投信運用の負担になることにも注意しましょう。

続いては決算型の違いです。インベスコ世界厳選株式オープンは毎月決算型と年一回決算型があります。毎月決算型は配当が生じる機会が多いですが、年一回決算型は毎月決算で配れる配当が複利運用されることとなり、利益額は膨らみやすい傾向になります。投信としての基準価格が値上がり傾向であれば複利効果を受け取るため年一回決算型、値下がり傾向であれば値下がりリスクを軽減するため毎月決算型寄りで検討しましょう。

為替ヘッジ/決算型毎月決算型年一回決算型
為替ヘッジあり為替ヘッジあり・毎月決算型為替ヘッジあり・年一回決算型
為替ヘッジなし為替ヘッジありなし・毎月決算型為替ヘッジなし・年一回決算型

インベスコ世界厳選株式オープンの組入上位銘柄

インベスコ世界厳選株式オープンの組入上位銘柄についてまとめます。2022年12月時点の目論見書によると、外国株式が97.1%、国内株式が0.5%、キャッシュが2.4%の配分で、投資銘柄は44種類です。

▼組入上位5か国
順位対純資産比
1位アメリカ51.8%
2位イギリス15.7%
3位フランス5.2%
4位オランダ5.2%
5位イタリア4.8%

▼組入上位10銘柄
順位銘柄名業種純資産比
1位3iグループイギリス金融5.9%
2位マイクロソフトアメリカ情報技術4.8%
3位ユニオン・パシフィックアメリカ資本財・サービス4.3%
4位ユナイテッドヘルス・グループアメリカヘルスケア4.1%
5位ブロードコムアメリカ情報技術3.9%
6位テキサス・インスツルメンツアメリカ情報技術3.5%
7位アメリカン・タワーアメリカ不動産3.2%
8位アゼリス・グループベルギー資本財・サービス3.0%
9位プログレッシブアメリカ金融3.0%
10位トラクター・サプライアメリカ一般消費財・サービス2.9%

インベスコ世界厳選株式オープンの購入時手数料・信託報酬

インベスコ世界厳選株式オープンの購入時手数料と信託報酬についてまとめます。

  • 購入時手数料:基準価格×3.30%(税抜3.00%)
  • 信託財産留保額:基準価格×0.30%
  • 信託報酬:日々の投資信託財産の純資産総額に年率1.903%(税抜1.73%)を乗する

信託報酬の配分は以下の通りです。

配分先委託会社販売会社受託会社
500億円以下の部分0.83%0.80%0.10%
500億円超1,000億円以下の部分0.78%0.85%0.10%
1,000億円超の部分0.73%0.90%0.10%

その他の手数料:監査費用、目論見書、運用報告書の印刷費用は、投資信託財産の純資産額に対して年0.11%(税抜0.10%)を上限に支払います。

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績・リターン

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績

毎月決算型と年1回決算型のパフォーマンスを確認します。

2024年2月末時点のデータを基に、為替ヘッジあり、なしの4種類のパフォーマンスを紹介します。

また、下図のベンチマークは同一期間のMSCIワールド・インデックスのパフォーマンスを表しています。

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績・リターン

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績・リターン

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績・リターン

インベスコ世界厳選株式オープンの運用実績・リターン

注意点:毎月決算型の設定来は1999年1月、年1回型の設定来は2018年5月の基準価格として異なる期間で算出されています。

全体的な傾向として、直近1年間ではベンチマークのパフォーマンスを下回っており、3年間では上回っています。

毎月決算型と年1回決算型を比較するとパフォーマンスはほぼ同じですが、ヘッジありでは年1回決算型、ヘッジなしでは毎月決算型の方が上回っていることが多いです。

為替ヘッジの有無に注目すると2021年以降大きく円安に傾いているため、為替ヘッジなしの方が良いパフォーマンスを出しています。

反対に円高傾向の時は、為替ヘッジありの方がアウトパフォームする可能性が高いです。

注目ファンド

詳細な投資分析によるバリュー投資を中心に実践しており、短期的な利益追求ではなく安全性を追求しながら中長期的な利益を求めているヘッジファンド。

詳細はこちら

インベスコ世界厳選株式オープンの掲示板やSNSの口コミ・評判

インベスコ世界厳選株式オープンの口コミ・評判

インベスコ世界厳選株式オープンは、SNSでどのような評価をされているのでしょうか。

銀行に高い購入手数料を払おうと、SNSで馬鹿にされようと インベスコ 世界厳選株式オープン(世界のベスト) アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース を去年までに買っていた人は勝ち組だと思
義理母が新NISAで投資を始めたとの事 何買ったか聞くとインベスコ世界厳選株式オープンとの事 世話してくれた銀行マンの言いなりになり、ラップやキッチンペーパーも貰えてラッキーだって 悪い事は言わない、
あと、インベスコ 世界厳選株式オープンという胡散臭い投資信託を少しだけ買ってみた。 基準価格をほとんど変えずに分配金に全振りするという潔い奴。 信託報酬が馬鹿高くてハイリスクの薫り高いので、たくさん買
教えて有識者!! インベスコ全世界厳選株式オープンって投資信託の魅力わからない。 分配金◎かつ直近4年くらいのパフォーマンスが良いのは分かるんだけど2023年資金流入1位と言うほどの魅力がこの相場であ

SNSでは、分配金とパフォーマンスに満足して継続購入している人と分配型投資信託への投資に否定的な人のコメントが目立ちます。

インベスコ世界厳選株式オープンの今後の見通し

インベスコ世界厳選株式オープンの今後の見通し

インベスコ世界厳選株式オープンの特徴として、広いセクターへの分散が挙げられます。

インベスコ世界厳選株式オープン 組入上位11業種

比較対象として、世界で最も人気の株式指数S&P500と比べてみます。

株式指数S&P500

インベスコ世界厳選株式オープンの上位3セクターは、金融:24.0%、資本財・サービス:18.4%、情報技術:14.9%です。

それに対して、バンガードS&P500ETFの上位3セクターは、情報技術:29.8%、金融:13.0%、ヘルスケア:12.5%です。

インベスコ世界厳選株式オープンは伝統的な銘柄に広く分散している傾向があり、S&P500はハイテクの寄与度が高いです。

2010年代以降、米国株は大手ハイテク企業の株価が伸びたことで市場を牽引しました。

そのため、ハイテク分野の成長性が強い場合はS&P500やMSCIワールド・インデックスの方がパフォーマンスが高くなることが予想されます。

ハイテク分野の伸び悩みや不況時には、インベスコ世界厳選株式オープンの方がパフォーマンスが高くなる可能性があります。

インベスコ世界厳選株式オープンは資産運用としておすすめか?

インベスコ世界厳選株式オープンは資産運用としておすすめか

インベスコ世界厳選株式オープンは、玄人向けであり、万人におすすめする投資ではありません。

その理由は3つあります。

1つ目は、分配金の設定です。

月次報告書にも記載がある通り、分配金は投資信託の純資産から支払われるため、元本割れの可能性があります。

好調な時は問題ありませんが、基準額が下がった時にはパフォーマンス通りに利益を享受できないことがあります。

2つ目は、手数料です。

購入手数料が3.3%、信託材差留保額が0.3%、運用管理費用が年間1.903%、その他手数料が0.11%などインデックスファンドに比べて手数料が多く発生します。

変動の可能性もあるので管理に気を付ける必要があります。

3つ目は、パフォーマンスが大きく上振れしていない。

ベンチマークのMSCIワールド・インデックスよりもパフォーマンスが常に高く、大きくアウトパフォームしているならば選択するべきです。

しかし、不確実な相場の中で常に高いパフォーマンスは難しく、設定来で上振れしていてもパフォーマンスの差はリスクに対して大きくありません。

これらのことを総合すると投資する人は限られるでしょう。

インベスコ世界厳選株式オープンの特徴と口コミ・評判をおさらい

インベスコ世界厳選株式オープンの口コミと評判には、パフォーマンスと分配金に対して満足している肯定的なコメントと分配金の元本割れに対して警鐘を鳴らしている人が目立ちます。

分配金型でパフォーマンスが比較的高いため、継続購入する人は多いようです。

しかし、システムが難しく、正しく管理しなければ表記のパフォーマンス通りに利益を得ることができないため、万人におすすめはしません。

興味がある方はしっかりと月次報告書や交付目論見書を確認してご検討ください。

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