40歳の平均貯金額はいくらか
まず、40歳の平均貯金額を紹介します。金融広報中央委員会が出している家計の金融行動に関する世論調査によると30代、40代の平均貯金額、および貯金額の中央値は以下の表のようになります。
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年代 | 世帯 | 平均貯金額 | 中央値 | 金融資産非保有割合 |
---|---|---|---|---|
30代 | 単身世帯 | 494万円 | 75万円 | 32.4% |
2人以上世帯 | 526万円 | 200万円 | 23.9% | |
40代 | 単身世帯 | 657万円 | 53万円 | 35.8% |
2人以上世帯 | 825万円 | 250万円 | 26.1% |
40歳はちょうど30代と40代の境目ですので、平均貯金額はこの2つの年代の平均値となると言えるでしょう。
そのため、40歳の単身世帯の場合では平均貯金金額が570万円程度、中央値が64万円程度となるでしょう。2人以上世帯の場合には平均貯金額が670万円程度、中央値が225万円程度であることが分かります。
40歳で貯金2000万円は少ない?
40歳の平均貯金金額が670万円程度であったことから、40歳で貯金2000万円は少ないとは言えなさそうです。ここでは、貯金2000万円を持っている人の割合について紹介します。
- 40歳・独身(単身世帯)で貯金2000万円の割合
- 40歳・既婚(2人以上世帯)で貯金2000万円の割合
- 結論:40歳で貯金2000万円は少なくない
40歳・独身(単身世帯)で貯金2000万円の割合
今回は、将来設計の基盤となる資産形成に焦点を当て、40歳単身世帯の貯蓄事情について見ていきましょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、単身世帯で金融資産保有額が2,000万円を超えている人の割合は、40代では9.9%という結果が出ています。
つまり、40歳単身世帯のうち、約9人に1人が2000万円以上の金融資産を持っているということになります。
もちろん、貯蓄額は人それぞれであり、ライフスタイルや価値観によって大きく異なります。しかし、今回のデータは、40代で2000万円の貯蓄があれば、同世代の中でも比較的余裕のある資産状況と言えることを示唆していると言えるでしょう。
- 30代:5.3%
- 40代:9.9%
このことから40歳で貯金を2000万円持っている人の割合は、30代の割合と40代の割合の平均をとっておおよそ7.6%であることが分かります。
単身世帯の場合、貯金2000万円を持っている人は1割にも満たない状況です。そのため、40歳で貯金2000万円を持っている場合には資産形成に成功しているといってもよいでしょう。
40歳・既婚(2人以上世帯)で貯金2000万円の割合
次に、40歳の2人以上世帯で貯金2000万円を持っている人がどれくらいいるのか紹介します。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」によると、2人以上世帯で金融資産保有額が2000万円を超えている人の割合は、30代で6.1%、40代で10.1%という結果が出ています。
この結果から、40代になっても2000万円以上の貯蓄を持つ世帯は決して多くないことが分かります。2人以上世帯は単身世帯に比べて収入が多い傾向にはありますが、それでも2000万円以上の貯蓄を達成するには、計画的な貯蓄と資産運用が必要と言えるでしょう。
- 30代:6.1%
- 40代:10.1%
このことから40歳で貯金を2000万円持っている人の割合は、30代の割合と40代の割合の平均をとっておおよそ8.1%であることが分かります。
2人以上の世帯の方が単身世帯に比べて金融資産2000万以上を持っている人の割合は多いことが分かります。しかしそれでも、貯金2000万円を持っている人は1割にも満たない状況です。
結論:40歳で貯金2000万円は少なくない
結論から言うと、40歳で2000万円の貯蓄がある方は、決して多数派ではありません。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」によると、2000万円を超える金融資産を保有する世帯の割合は、単身世帯、二人以上世帯ともに1割に満たないという結果が出ています。
つまり、40歳で2000万円貯めているあなたは、平均を大きく上回る堅実な家計管理を実践してきたと言えるでしょう。これまでの貯蓄や節約の努力、そしてお金の使い方に対する意識の高さは、大いに自信を持って良いはずです。
もちろん、2000万円という金額は、老後の生活設計や家族構成によって十分な場合もあれば、そうでない場合もあるでしょう。しかし、ひとつの目安として、将来設計の基盤となる大切な資産であることは間違いありません。この貯蓄を活かしながら、投資や運用など、さらなる資産形成に取り組むことで、より豊かな未来を描ける可能性も広がります。
40歳独身で貯金2000万円はセミリタイア資金として少ないか
今回は、本当に2000万円でセミリタイアが可能なのか、具体的な生活費などを挙げながら検証していきます。
単身世帯で節約しながら生活する場合にはおおよそ以下の金額が必要になります。
生活費の大きな部分を占める家賃ですが、エリアによって大きく異なります。今回は、首都圏郊外に住むケースを想定し、家賃を月45,000円とします。その他、食費、光熱費、通信費、日用品費などを含めると、単身世帯では月におおよそ14万円が必要になると考えられます。
年金をもらえるのが65歳であることを考えると、貯金2000万円ではセミリタイアするのは厳しいと言えるでしょう。
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 30,000円 |
水道光熱費 | 10,000円 |
生活用品費 | 5,000円 |
被服費 | 5,000円 |
保健医療費 | 5,000円 |
交通費・通信費 | 10,000円 |
娯楽費 | 10,000円 |
その他(理美容費・交際費など) | 20,000円 |
合計 | 95,000円 |
また、家賃に関しては住むところにもよりますが首都圏の郊外に住んだとして約45,000円ほどでしょう。したがって、単身世帯では月におおよそ14万円程度が必要になります。
このうち5万円をリタイア後の簡単な軽作業やアルバイトなどで稼いだとすると月に消費する金額は9万円です。このことから2000万円がなくなるまでに18.5年ほど生活ができます。
年金をもらえるのが65歳であることを考えると、貯金2000万円ではセミリタイアするのは厳しいと言えるでしょう。
40歳までに貯金2000万円を貯めるポイント
40歳で貯金2000万円あると上位1割に入ることができ、資産形成の進め方としては成功と言えるでしょう。ここでは40歳で貯金2000万円を貯めるためのポイントを紹介します。
- 本当に自分が必要なものだけを買うようにする
- 副業や転職などで、年収アップを目指す
- ライフプラン表を作成し、年間の貯金目標を明確にする
- 大きなライフイベントに備えておく
本当に自分が必要なものだけを買うようにする
2000万円という大きな目標を達成するには、節約は欠かせません。しかし、「ただひたすら我慢する」節約生活では、息が詰まってしまいますよね。目指すのは、無理なく続けられて、しかも日々の生活を豊かにする、そんな賢い節約術です。
大切なのは、本当に必要なものを見極めること。「何となく」の出費を見直すだけで、貯蓄に回せるお金が大きく変わってきます。例えば、毎日使う家電に少し良いものを選ぶのは、長い目で見ると生活の質を上げる「投資」になります。家事の時短になるドラム式洗濯機は、忙しいあなたにとって、ゆとり時間を生み出す優秀なパートナーになるでしょう。
一方で、衝動買いが多いと感じる人は要注意です。ほとんど読まない本を、なんとなく「持っておきたい」という理由で購入していませんか? そういった場合は、レンタルサービスなどを活用するのも賢い選択です。
節約の基準は人それぞれ。まずは自分の価値観を明確にして、「自分にとっての豊かさ」にお金を使うことを意識してみましょう。
副業や転職などで、年収アップを目指す
2000万円という大きな貯蓄目標を達成するには、収入アップは欠かせません。 本記事では、より現実的で効果的な収入アップ方法として「転職」と「副業」に焦点を当て、具体的な戦略をご紹介します。
転職は、キャリアアップと同時に年収アップを実現できる有効な手段です。 特に、成長産業への転職は、高い年収を期待できるだけでなく、市場価値の高いスキルや経験を積むチャンスにもつながります。
<業界選びのポイント>
DX化の波に乗り、依然として高い成長率を誇るIT業界は、高い年収を期待できる筆頭と言えるでしょう。Webエンジニアやデータサイエンティストなど、専門性の高い職種は特に有利です。
高度な専門知識やスキルが求められる金融業界も、高収入を目指せる業界です。Fintechなど、新しい分野にも挑戦しやすい環境があります。
企業の課題解決を支援するコンサルタントは、高い問題解決能力やコミュニケーション能力が求められる分、高収入を得られる傾向にあります。
<転職活動のポイント>
豊富な求人情報や企業分析に基づいたアドバイスを受けることで、効率的かつ有利に転職活動を進めることができます。
「なぜ転職したいのか」「将来どんなキャリアを築きたいのか」を明確にすることで、企業選びの軸が定まり、納得のいく転職を実現できる可能性が高まります。
副業は、本業の収入に加えて、新たな収入源を確保できるだけでなく、スキルアップや経験値アップにも繋がる魅力的な選択肢です。
<副業選びのポイント>
Webデザインやライティングなど、本業で培ったスキルを活かせる仕事を選ぶことで、スムーズに収入を得やすくなります。
好きなことや興味のある分野の仕事なら、楽しみながら取り組むことができ、モチベーション維持にも効果的です。
<副業の始め方>
クラウドワークスやランサーズなどのプラットフォームを利用すれば、初心者でも手軽に仕事を見つけることができます。
TwitterやFacebookなどのSNSで副業に関する情報を発信しているアカウントをフォローすることで、最新のトレンドや役立つ情報を収集できます。
転職や副業は、2000万円の貯蓄達成を加速させるだけでなく、自分自身の成長にも繋がる貴重な経験となります。
ぜひ、今回の内容を参考に、積極的に行動を起こしてみてください。
ライフプラン表を作成し、年間の貯金目標を明確にする
「2000万円」と聞くと、途方もない金額に思えるかもしれません。でも 一気に貯めようと思わず、数年、数十年というスパンで計画的に貯蓄していけば、決して夢ではありません。
そこでおすすめなのが「ライフプラン表」の作成です。将来の結婚、出産、住宅購入といったライフイベントと、その際に必要となるお金を可視化することで、いつまでにいくら貯めればいいのかが明確になります。
例えば、「40歳までに2000万円貯めたい!」という目標があるとします。ライフプラン表を作成すれば、今の貯蓄ペースで目標達成が可能かどうかが一目瞭然。もしかしたら、「今のペースなら、もう少し余裕を持って生活できるかも?」なんて嬉しい発見があるかもしれません。
ライフプラン表は、未来の不安を減らし、より具体的な目標設定を可能にする、 あなたの夢を叶えるための強力なツールです。 まずは無料で使えるテンプレートなどを活用し、気軽に作ってみましょう。
大きなライフイベントに備えておく
20代から40代といえば、多くの人が結婚、出産、マイホーム購入など、人生の大きな転機を迎える時期。新しい家族との未来は希望に満ちていますが、それと同時に、避けては通れないのが「お金」の問題です。
「将来のことなんて、まだ考えたくない…」 「なんとかなるだろう…」そう思っていませんか?
確かに、将来のことは予測不可能な部分も多いもの。 しかし、ライフイベントにかかる費用は想像以上に大きく、準備不足で後から後悔するケースも少なくありません。
そこで大切なのが、「貯蓄」です。「2000万円貯金」といった目標を立て、将来設計に見合った貯蓄計画を立てることが、夢を実現し、そしてなによりも心のゆとりを生み出します。
家計を見直し、固定費を少しでも抑えたり、将来のための少額投資を始めるなど、できることはたくさんあります。将来の不安を減らし、希望に満ちた未来を手に入れるために、一緒に考えていきましょう。
40歳までに2000万円を貯金したい人におすすめの投資・資産運用
40歳までに貯金2000万円を目指すにあたって、貯金だけで資産形成を行うのは大変です。そこでおすすめしたいのが投資や資産運用です。
ここではおすすめの投資・資産運用方法を紹介します。
- 投資信託のインデックスファンド
- 高配当株投資による配当金で資産形成
- バリュー株投資で値上がり益を狙う
- 貯蓄型保険でリスクを回避しながら資産形成
投資信託のインデックスファンド
初めて投資をするなら、インデックスファンドがおすすめです。インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXといった、市場全体の値動きを表す指標(インデックス)に連動することを目指す投資信託です。
「投資信託って難しそう…」と思われた方もいるかもしれません。投資信託は、専門家がみんなの代わりに株式や債券などをまとめて運用してくれる商品のこと。 つまり、インデックスファンドは、プロが選んだ株に、まとめて投資できるというわけです。
インデックスファンドは、他の投資方法と比べて、以下の3つのメリットがあります。
低コスト: 運用を自動で行うため、運用にかかる手数料(信託報酬)が低い
手間がかからない: 一度購入すれば、基本的にほったらかしでOK
分散投資: 複数の銘柄に投資するため、リスクを分散できる
もちろん、インデックスファンドにもデメリットはあります。詳しくは後述しますので、メリット・デメリットを理解した上で投資するようにしましょう。
インデックスファンドは、銀行預金よりも高いリターン(投資で得られる利益)を期待できます。 長期的に運用することで、資産を増やせる可能性も高まります。
近年では、毎月少額から始められる「積立投資」に対応している証券会社も多く、気軽に始めやすい点も魅力です。
高配当株投資による配当金で資産形成
高配当株投資は、企業から受け取る配当金を利用して、安定的に資産を構築する方法として注目されています。株式投資というと、どうしても値上がり益を狙うイメージが先行しがちですが、高配当株投資は、企業の成長による配当金の増加と、その再投資による雪だるま式の資産増加を期待できる投資戦略です。
高配当株とは、一般的に、株価に対して配当金の割合(配当利回り)が高い株式を指します。配当利回りは、年間の配当金総額を現在の株価で割ることで計算され、一般的に4%以上が高配当株の目安とされています。
高配当株投資の魅力は、その安定性と継続的な収入にあります。企業は、安定した利益を上げている場合、その利益の一部を株主還元として配当金という形で還元します。つまり、高配当株に投資することは、安定した収益を上げている企業に投資することになり、リスクを抑えながら安定的な配当収入を得られる可能性が高まります。
ただし、高配当株投資だからといって、リスクが全くないわけではありません。企業業績の悪化や市場の変動によって、株価が下落し、配当金が減額・無配になる可能性もありますが分散投資を行うことでリスクを下げることができます。
高配当株投資は、長期的な視点で、安定的な資産形成と配当収入による生活の質の向上を目指す投資家にとって、魅力的な選択肢となり得ます。
バリュー株投資で値上がり益を狙う
バリュー株投資でどのように値上がり益を狙うのか、初心者の方にも理解しやすいように解説していきます。
バリュー株投資とは、「割安」な株を探して投資する方法です。
イメージとしては、デパートのセールと同じです。元値は高いけれども、セールで安くなっている商品と同じように、本来の価値よりも低い価格で取引されている株を探して投資します。この割安な株に投資し、後々市場で適正に評価されることで株価が上昇、その差額で利益を得ることを目指します。
では、どうやって割安株を見つけるのでしょうか? 株が割安かどうかを判断する指標として、「株価収益率(PER)」や「株価純資産倍率(PBR)」などがあります。
PER(株価収益率): 株価が1株あたり利益の何倍になっているかを示す指標。数値が低いほど割安と判断されます。
PBR(株価純資産倍率): 株価が1株あたり純資産の何倍になっているかを示す指標。数値が低いほど割安と判断されます。
バリュー株投資では、これらの指標が市場平均よりも低い株を「割安株」と判断して投資対象とします。そして、市場でその企業の価値が見直され、PERやPBRが市場平均に近づくことで株価が上昇すれば、大きな値上がり益を得られる可能性があります。
しかしバリュー株投資は、企業の業績悪化や市場環境の変化など、様々な要因によって株価は変動します。
さらに、バリュー株投資は、企業分析や市場分析など、ある程度の知識や経験が必要とされます。投資初心者の方は、まずは少額から始め、徐々に投資額を増やしていくなど、無理のない範囲で投資を行うようにしましょう。
貯蓄型保険でリスクを回避しながら資産形成
貯金を始めたばかりで、将来に備えたいあなたへ。家族のある家庭では、貯蓄型保険も選択肢の一つです。
貯蓄型保険は、貯蓄と保険の機能が一つになった商品です。毎月の保険料を支払うことで、将来まとまったお金を受け取ることができます。また、万が一のことがあった場合には、死亡保険金が家族に残せるので安心です。
特に、貯蓄があまりない状態から資産形成を始める場合は、貯蓄型保険の利用を検討してみましょう。貯蓄型保険は利回りこそ低いものの、着実に資産を積み立てながら、いざという時に備えることができます。
一方、ある程度まとまった資金があり、積極的に資産を増やしていきたい場合には、投資信託や株式投資など、より高いリターンを狙える投資方法が適しています。
40歳で貯金2000万円の割合や平均貯金額をおさらい
40歳といえば、将来のライフイベントを具体的に考え始める時期ではないでしょうか。堅実な資産形成は、将来の安心に繋がります。
金融広報中央委員会の調査によると、40歳代の平均貯蓄額は753万円ですが、これはあくまでも目安の一つ。大切なのは、ご自身のライフプランに必要な資金を把握し、計画的に貯蓄していくことです。
「なかなか貯蓄が難しい…」という方は、投資信託や高配当株投資など、少額から始められる投資も検討してみましょう。
この機会に、将来設計を見据えた資産形成を始めてみませんか。
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