年利3パーセントの難易度はどれくらい?

年利3パーセント

年利3パーセントの達成は、適切な投資手法と知識があれば、それほど難易度は高くありません。なぜなら、中長期投資の目標利回りや世界株式の平均利回りいずれも3%を超えているためです。

ポイント
  • 中長期投資の目標利回りは3%~4%
  • 世界株式の平均利回りは約7%
  • 結論:年利3パーセントの難易度はそれほど高くない

中長期投資の目標利回りは3%~4%

適切なリスク許容度を持った中長期投資では、目標利回りが3%~4%となることが一般的です。そのため、それほど大きなリスクを背負わなくても、年利3パーセントを達成できる可能性は十分にあります。

例えば、中長期投資に用いられやすい金融商品である「投資信託」の平均利回りは、3.0%~5.0%程度です。よりリスクの大きい投資信託を選ぶことで5.0%~8.0%程度の利回りも期待できますが、目標が年利3パーセントの場合は、あえて大きなリスクを取る必要はないでしょう。

世界株式の平均利回りは約7%

世界株式の過去のデータを見ると、平均利回りは約7%となっています。

世界株式には、先進国だけではなく新興国の企業の銘柄も含まれるため、値動きは比較的激しめです。しかし20年~30年というスパンで見れば、ある程度安定的に約7%利回りを期待できます。

例えば、1988年~2022年の間で約30年間の世界株式投資を行った場合、6.13%~7.99%の利回りが期待できました。いずれにせよ、年利3パーセントを大きく上回っています。

世界株式を対象とした金融商品は、大手金融機関もさまざまなものを取り扱っています。比較的安全かつ選択肢が多いため、世界株式に投資して年利3パーセントを達成することは十分に現実的でしょう。

結論:年利3パーセントの難易度はそれほど高くない

年利3パーセントの達成難易度は、中長期投資の目標利回りが3.0%~4.0%であることと、世界株式の平均利回りが約7%であることを考慮すると、それほど高くないといえます。どちらも20年以上運用する前提であれば、比較的再現性高く年利3パーセントを達成できるでしょう。

あとは最低限の投資知識、リスク管理能力があれば、年利3パーセントの達成確率はより上がるはずです。

年利3パーセントを目指せる投資・資産運用方法

年利3パーセント

年利3パーセントを目指す投資・資産運用方法には、ヘッジファンド、投資信託、株式投資、不動産投資、REIT、ロボアドバイザーがあります。一方で、FXや仮想通貨などの投機はおすすめしません。

ポイント
  • ヘッジファンド|富裕層ならまず検討したい
  • 投資信託|安全性が高く始めやすい
  • 株式投資|大きな利益も期待できる
  • 不動産投資|安定性とキャピタルゲインが魅力
  • REIT(不動産投資信託)|小さく不動産投資できる
  • ロボアドバイザー|投資のすべてをお任せできる
  • ※FXや仮想通貨などの投機はおすすめしない

ヘッジファンド|富裕層ならまず検討したい

ヘッジファンドは、富裕層の投資家から資金を預かり、資産運用のプロであるファンドマネージャーが多様な投資戦略を使って分散投資する機関のことです。ヘッジファンドは、相場の上昇局面・下落局面両方に対応できる柔軟性があるため、さまざまな状況下でも年利3パーセントを達成できる可能性があります。

ヘッジファンドを利用するためには、1000万円以上の資金が必要です。しかし、利回り相場は6.0%~30.0%と高めであり、かつ資金を分散投資するためリスクも比較的低めです。1000万円以上の資金を用意できる場合は、ぜひヘッジファンドの利用を検討してみましょう。

最低投資額1000万円
目指せる利回り6.0%~30.0%
メリット・上昇局面だけではなく下落局面でも利益を狙える
・投資の知識が少なくてもあまり問題とならない
・平均利回りが高い
デメリット・富裕層しか利用できない
・報酬として手数料が資産から引かれる
こんな人におすすめ最低1000万円の資金を用意できる人

注目ファンド

詳細な投資分析によるバリュー投資を中心に実践しており、短期的な利益追求ではなく安全性を追求しながら中長期的な利益を求めているヘッジファンド。

詳細はこちら

投資信託|安全性が高く始めやすい

投資信託は、信託会社に資金を預け、投資家自身の代わりに資産運用してもらう金融商品です。投資信託は分散投資がメインであるため、リスクは低めです。

また証券会社によっては、最低100円から始められます。そのうえ、自身で投資銘柄を選ぶわけではないため、投資知識があまりなくても安心です。そのため、比較的開始ハードルが低めです。

投資信託の平均利回りは、3.0%~5.0%程度です。利回りはそれほど大きくありませんが、より確実に年利3パーセントを達成したい人におすすめといえます。

最低投資額100円
目指せる利回り3.0%~5.0%
メリット・小さく始められる
・分散投資がしやすい
・投資の知識が少なくてもあまり問題とならない
デメリット・利回りがそれほど高くない
・短期的に利益を得ることは難しめ
こんな人におすすめ・投資知識にあまり自信がない
・忙しくて自身で資産運用するのが難しい
・なるべくリスクを抑えたい

株式投資|大きな利益も期待できる

株式投資は、企業の成長による株価の上昇や配当によって利益を得る投資方法です。特に投資した企業が上場することで、投資資金の何倍もの大きなリターンを短期間で得られる可能性もあります。

一方で、株価下落によって元本割れする可能性もあります。リスクリターンは銘柄によって大きく異なるため、ある程度の株式投資に関する知識も求められます。

株式の利回り相場は、4.0%~7.0%程度です。リスクヘッジを優先した守りの投資でも、年利3パーセントを達成できる可能性は十分にあります。

株式投資はある程度大きなリスクを許容でき、かつ株式投資の知識もしくは興味がある人におすすめです。

最低投資額500円
目指せる利回り4.0~7.0%
メリット・短期間で大きなリターンを得られる可能性がある
・運用益以外に経営参加権や株主優待を得られる
デメリット・株価下落リスクが大きい
・株式売買できる時間が平日9時~15時と短い
こんな人におすすめ・ある程度大きなリスクを許容できる
・株式投資の知識もしくは興味がある

不動産投資|安定性とキャピタルゲインが魅力

不動産投資は、物件の賃貸による賃料収入、不動産の価格上昇によるキャピタルゲインによって利益を狙う投資手法です。特に賃料収入をメインとする場合、物件の入居者が退去しない限りは、毎月安定した収入を得られます。

一方で不動産投資には、物件の価値下落や空室によるリスクなどがあります。そのため、物件選びは重要です。また、ある程度大きな元手が必要です。

不動産投資の利回りは3.3%~6.5%で、地域(首都圏か地方か)や物件タイプ(一戸建て、区分マンションなど)によって異なります。不動産投資は、ある程度の大きな元手と不動産投資の知識がある人におすすめです。

最低投資額80万~100万円程度
目指せる利回り3.3~6.5%
メリット・毎月の安定収入が期待できる
・キャピタルゲインによって大きく資産を増やせる可能性がある
・物件の管理を管理会社に委託すれば手間もそれほどかからない
デメリット・物件の価値下落や空室リスクによって赤字になる可能性がある
・流動性が低め
・不動産投資の知識がないと優良物件を選ぶのが難しい
こんな人におすすめ・ある程度大きな元手がある
・ある程度不動産投資の知識がある

REIT(不動産投資信託)|小さく不動産投資できる

REIT(不動産投資信託)は、不動産に特化した投資信託です。金融商品としての分類も不動産投資ではなく、投資信託に該当します。

REITのメリットは、少ない元手ででも不動産に投資できることです。数十万円の資金があれば始められるため、不動産投資よりもハードルは低めです。

REITのなかでも、日本で購入できるのがJ-REITです。J-REITの利回り相場は、一般社団法人不動産証券化協会の調査によると、2023年3月時点では4.24%とされています。過去10年間で利回り3%を下回った月は一度もありません。

最低投資額数十万円
目指せる利回り3.0~4.8%
メリット・小さく不動産投資を始められる
・過去10年間で利回り3%を下回った月は一度もないため、高い確率で年利3パーセントを達成できる
デメリット・基本的に途中解約ができない
・REIT向けのローンがない
こんな人におすすめ・大きな元手はないが不動産投資に興味がある
・不動産投資したいが物件管理の手間は省きたい

ロボアドバイザー|投資のすべてをお任せできる

ロボアドバイザーは、AIを活用した資産運用です。AIが最適な資産配分を行ってくれるため、リスク許容度や目標に合わせて資産運用できます。

ロボアドバイザーには「アドバイス型」と「投資一任型」の2種類があります。アドバイス型は、投資に関する助言のみを行うのに対して、投資一任型では運用も含めて任せられます。

自身で投資対象を選びたい場合はアドバイス型、すべて自動でお任せしたい場合は投資1年が高いでしょう。

ロボアドバイザーの利回りは、1.0%~8.0%程度と幅があります。

最低投資額1000円
目指せる利回り1.0%~8.0%程度
メリット・投資全般を任せられる
・投資知識が少なくても始めやすい
デメリット・手数料が高め
・税制面で不利になる可能性がある
こんな人におすすめ・投資に割く時間と労力を極力抑えたい
・投資を小さく始めたい

※FXや仮想通貨などの投機はおすすめしない

FXや仮想通貨などの投機は、確かに短期的に大きな利益を上げられる可能性があります。しかし、その分リスクも非常に大きいです。

年利3パーセントであれば、他のリスクが低い金融商品でも十分達成できる可能性があります。そのため、あえてFXや仮想通貨のような、リスクが非常に高い手法に手を出す必要はないでしょう。

年利3パーセントを目指すうえで知っておきたいこと

年利3パーセント

年利3パーセントを目指すうえで知っておきたいこととして、インフレ率の影響や、72の法則を用いた試算、複利効果の活用があります。これらについて把握しておくと、より目標利回りを達成しやすくなるでしょう。

ポイント
  • インフレ率を加味すると年利3パーセントは十分ではない
  • 年利3パーセントで元本が2倍になるまでの期間を「72の法則」で試算
  • 年利3パーセントで複利効果を利用する

インフレ率を加味すると年利3パーセントは十分ではない

インフレ率を考慮すると、年利3パーセントの投資リターンでは、目標達成するのに不十分な可能性があります。例えば年利3パーセントで資産運用できたとしても、その間のインフレ率が1.0%であれば、資産の増加は実質年2.0%です。

実際に、日本の過去10年間の平均インフレ率は約1.03%でした。この事実を踏まえると、年利3パーセント分の資産を増やしたい場合は、年利4.0%を目指す必要があることになります。

インフレ率を考慮しないと、想定よりも生活は豊かにならない可能性があります。したがって資産を増やしたい場合は、インフレ率も加味したうえで目標利回りを決めましょう。

年利3パーセントで元本が2倍になるまでの期間を「72の法則」で試算

「72の法則」は、数字の72を利回りで割ることで、元本が2倍になるまでの期間を概算できる方法です。72の法則を用いることで、年利3パーセントの投資で元本が2倍になるまでの期間を簡単に試算できます。

実際に72の法則を活用すると、年利3パーセントの投資では24年間で元本を2倍にできるとわかります。年利2.0%であれば36年間、4.0%であれば18年間です。

元本を2倍にするための期間が決まっている場合は、そこから目標利回りを逆算できます。例えば、10年間で元本を2倍に増やしたいケースでは、目標利回りは7.2%となります。

なお72の法則は、複利運用を前提としています。したがって、単利運用の場合は適用できない点に注意しましょう。

年利3パーセントで複利効果を利用する

複利効果とは、利益が再投資されることで、元本と利益の両方が利益を生み出す効果のことです。複利効果を活用することで、長期的な投資で利益が大きく増加する可能性があります。

年利3パーセントの投資でも、長期的な複利運用によって大きな投資成果が期待できます。実際に年利3パーセントの投資を10年間行った場合、単利運用と複利運用とで以下の違いが出ます。

  • 単利運用:30.0%増加
  • 複利運用:32.9%増加

仮に元本を1000万円とすると、10年間で29万円もの差が出ることになります。元本額がより大きくなったり、運用期間が長くなったりする場合は、その差はさらに大きく広がります。

そのため、年利3パーセントを現実に増やしたい場合は、複利効果を活用すると良いでしょう。

低リスクで年利3パーセント以上を狙えるヘッジファンドとは

ヘッジファンド

低リスクで年利3パーセント以上を狙いたいのであれば、ヘッジファンドがおすすめです。ヘッジファンドを利用できるのは富裕層のみですが、1000万円以上の資金を投資に充てられるのであれば、精度高く年利3パーセント以上を達成できるでしょう。

ヘッジファンドが低リスクな理由ですが、それは以下のとおりです。

  • 優秀なファンドマネージャーに資産運用を任せられる
  • 相場の上昇局面だけではなく下落局面でも積極的に利益を狙える

まず、ヘッジファンドで実際に資産運用するファンドマネージャーは非常に優秀です。実際にヘッジファンドのファンドマネージャーは、運用益から10%~20%という高額な報酬を得ていますが、それでも投資家に十分な利益を還元できるほどの運用実績を残せます。

またヘッジファンドは「絶対収益」を目的としています。絶対収益とは、市況にかかわらず絶対的なリターンを得ようとすることです。例えば相場の下落局面でも、株式の空売りなどで積極的に利益を狙います。

このようにヘッジファンドは、高確率のリターンを期待できます。利回りは最低でも6.0%とされているため、年利3パーセントであれば十分達成可能でしょう。

BMキャピタルの評判・口コミ|怪しい?利回りや運用実績など実態調査

BMキャピタルの評判・口コミについては気になっている方に加えて、実際の運用実績やリターンについても詳しく知りたい方は多いでしょう。本記事ではBMキャピタルがどのような運用理念を持っ...

年利3パーセントの難易度についておさらい

年利3パーセントの達成難易度は、中長期投資の目標利回りとしてそれほど高くありません。なぜなら、世界株式の平均利回りも約7.0%。投資信託や株式投資、REITなどで3.0%以上のリターンを狙えるためです。

またインフレ率や72の法則、複利効果を理解することで、目標の資産額を積み上げられる可能性はより高まります。

年利3パーセントを達成できる可能性がある資産運用方法はさまざまであるため、自身に合ったものを選びましょう。

日本国内ヘッジファンドおすすめランキング10選|高利回り企業一覧

この記事では、ヘッジファンドのおすすめをランキング形式でご紹介します。ヘッジファンドと聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか。政府が進める「貯蓄から投資へ」の流れの中で、株...