みんなの銀行とはどんなサービス?
みんなの銀行とは、2021年に開業したデジタルバンクです。地方銀行にとって従来の金融機関が展開してきたビジネスモデルは、少子化やネット銀行の隆盛によって先行きの見えない状況です。九州で勢いのある福岡銀行グループ(ふくおかフィナンシャルグループ)にとっても例外ではありません。同行の子会社として、主に若年層の取り込みを目的として展開しているのがみんなの銀行の事業です。
みんなの銀行の特徴・サービス内容
一般的な銀行のビジネスモデルは預金や融資の手数料と、保険や証券の窓販による販売利益です。この点、みんなの銀行はどのように異なるのでしょうか。みんなの銀行も普通預金や貯蓄預金は展開しており、プラスアルファとして斬新なサービスを展開しています。
- 目的別にお金を整理・管理できる「ボックス」
- アプリで簡単にお金の振り込み・送金・受け取りができる
- デビットカードがあるからスマホでタッチ決済ができる
- お金の出入りを見える化できる「レコード」
- 最大5万円まで自動で立替できる「カバー」
- 簡単な審査でお金を借りられるアプリ完結の「ローン」
- キャッシュカード不要のスマホATM(セブン銀行ATMで利用可)
- 月額600円(税込)のプレミアム会員サービス(最初の6ヶ月間無料)
目的別にお金を整理・管理できる「ボックス」
基本となるSavingとは別に、目的別のバーチャルな口座・Boxを最大20個設置することができます。普通預金にあたるWalletとSaving、目的別の貯蓄ができるBox間はスマートフォンのフリック操作によって振り替えが可能です。貯蓄をするときのお勧めは、貯蓄分を別途保存して日常の支出から離してしまうことです。Boxを使って家計管理を推進することができます。
アプリで簡単にお金の振り込み・送金・受け取りができる
若年層にとって金融機関の利用で面倒なのは、ネットバンキングを利用するときの手続きの多さです。複雑なパスワードを入れて何度もページを更新して振込や送金をする仕組みはとても嫌がられます。ネットバンキングが不十分で、振込のために銀行の店舗に赴くなどまず考えられません。みんなの銀行では、アプリで簡単にこれらの手続きを完了することができるため、顧客が実感するデザイン性もとても高いものです。
デビットカードがあるからスマホでタッチ決済ができる
デビットカードをみんなの銀行のアプリに登録して、スマホでタッチ決済をすることができます。わざわざ財布やカード端末を取り出さなくても、スマホひとつで決済することが可能です。年会費・手数料無料で、みんなの銀行の口座開設後すぐに使うことができます。またデビットカードで支払いすると、利用金額の0.2%が現金として還元されます。
お金の出入りを見える化できる「レコード」
レコードでは日々使ったお金、入ってきたお金を自動で記録します。ほかの銀行口座やクレカ利用額なども連携できます、さながら家計簿アプリが金融機関の口座に付帯してある状況で、毎日のお金の出入りをわかりやすく把握することができます。また明細にハッシュタグをつけることで、同じハッシュタグがついた明細でまとめて、月ごとの収支をグラフで確認することができます。
最大5万円まで自動で立替できる「カバー」
Cover(カバー)を使えば、残高が足りないときも最大5万円まで自動で立て替えすることができます。利息がかからないため、クレジットカードよりも安心です。返済はサービス内のウォレットに入金された時点で、立て替えた分も自動的に返済する仕組みです。後払いサービスの代わりとして活用することができます。
簡単な審査でお金を借りられるアプリ完結の「ローン」
アプリで借入れ、返済まで完結する借入サービスです。ドラッグ&ドロップでかんたんに借入・返済ができるため、安心して利用することができます。年収のみでかんたん審査、使いみちも自由です。年金利は1.5%から14.5%まで、最大1,000万円まで借り入れることができます。24時間借入条件を確認することができるほか、今月の返済は利息のみなど、融通性の高い返済額が設定できます。
キャッシュカード不要のスマホATM(セブン銀行ATMで利用可)
日本全国のセブン銀行ATMにて、現金の引き出し・預入をすることができます。24時間365日利用可能です。ATMの利用においてはキャッシュカードを必要としないため、財布がすっきり。スマホさえあれば、急に現金が必要になっても大丈夫です。セブンイレブンの店舗だけではなく、日本全国の商業施設や空港、駅などにセブン銀行のATMが設置してあるため、おでかけなどの際もとても便利です。
月額600円(税込)のプレミアム会員サービス(最初の6ヶ月間無料)
ここまでの基本サービスに付加して、月額わずか600円(税込)で便利なサービスをお得に使うことができます。一般会員との違いを比較してみましょう。
(2023年8月1日時点)
プレミアム会員 | プレミアム会員以外 | |
---|---|---|
他行宛振込手数料 | 月10回まで無料 | 200円/回(税込) |
ATM出金手数料 | 月10回まで無料 | 110円/回(税込) |
貯蓄預金金利 | 0.3% (税引後0.239%) | 0.1% (税引後0.079%) |
デビットカード還元率 | 1.0% | 0.2% |
レコード一括更新 | ◯ | × |
最大5万円まで立て替え(Cover) | ◯ | × |
国内向けショッピング保険 | ◯ | × |
みんなの銀行が怪しいと言われている理由
デジタルバンクとして注目されているみんなの銀行ですが、怪しいという印象を持っている人もいるようです。どのような点が怪しいと思われているのでしょうか。金融機関という手堅い企業が、とても斬新な取り組みをしている印象です。
- 怪しい理由1. デジタルバンクに馴染みがないため
- 怪しい理由2. 1,000円もらえる紹介キャンペーンが詐欺っぽい
- 怪しい理由3. SNSで紹介コードの投稿をたくさん見かけて怪しい
怪しい理由1. デジタルバンクに馴染みがないため
金融機関は、世代によって馴染みの形態が異なります。デジタルバンクを歓迎する若年層は別として、これまで店舗でもやり取りが中心で、近年インターネットバンキングが登場した世代にとっては、みんなの銀行のようなデジタルバンクは馴染みがありません。
不慣れななかで扱うものが、きわめて慎重さの求められるお金という分野であるため、怪しいという感想を持たれやすいと考えます。これは銀行に限らず、日本人の性質として強く観られる傾向なので、みんなの銀行の知名度が上がれば上がるほど、怪しむ声は小さくなっていくでしょう。
怪しい理由2. 1,000円もらえる紹介キャンペーンが詐欺っぽい
ユーザー拡大のため、みんなの銀行では現在、1,000円もらえる紹介キャンペーンを実施しています。さまざまなサービスにてこのようなキャンペーンは実施されているものの、金融機関のユーザー獲得ではあまり見ません。金融庁の免許を有する金融機関が詐欺をするわけはないのですが、何となく詐欺っぽいという感想を持たれるのは仕方無いともいえます。このようなキャンペーンは、サービスの認知度が高まるまでの一時的な戦略である可能性が高いです。
怪しい理由3. SNSで紹介コードの投稿をたくさん見かけて怪しい
みんなの銀行ではSNSで紹介コードの投稿を数多く見かけます。SNS向け広告はリツイートなどでコメントを寄せられるため、怪しい?という指摘も目立っているようです。1,000円キャンペーンと同様、あくまで知名度向上のための一時的な施策と考えられます。SNS向け広告はみんなの銀行にとってメインターゲットである若年層を意識しており、話題になることと怪しいというネガティブな声が引き換えといえるのではないでしょうか。今後注力していく年代を拡大させるなかで、今回のような拡散型の広告は少なくなっていくものと考えられます。
みんなの銀行の安全性について
金融機関にとって安全性の毀損はとても被害の大きいものですので、みんなの銀行もしっかりと対策しています。みんなの銀行にとって、安全性はまったく問題無いと断定していいでしょう。
- 金融庁の審査を経て、総理大臣が交付する銀行業免許を取得済み
- 24時間365日セキュリティ監視などセキュリティ体制の徹底
- 運営企業は「ふくおかフィナンシャルグループ」の企業
金融庁の審査を経て、総理大臣が交付する銀行業免許を取得済み
みんなの銀行の親会社はふくおかフィナンシャルグループ(FFG)ですが、親会社とは別に金融庁の審査を経て、総理大臣が交付する銀行業免許を取得しています。金融機関に付帯したサービス会社ではなく、単独でも信頼感を証明する金融機関としての立ち位置です。安心して利用しましょう。
24時間365日セキュリティ監視などセキュリティ体制の徹底
デジタルバンクで恐いのはデータの書き換えやセキュリティの毀損です。実際に一時期の暗号資産ではお金まわりに関わらず、抜き出しなどが発生し大きな問題となりました。みんなの銀行は24時間365日のセキュリティ監視を実現しているため、安心してサービスを使うことができます。
運営企業は「ふくおかフィナンシャルグループ」の企業
みんなの銀行の親会社はふくおかフィナンシャルグループです。名前の通り九州の福岡市を地盤としています。銀行間の合併にも積極的ですが、熊本ファミリー銀行や長崎の親和銀行、十八銀行を買収してきました。みんなの銀行は、これらの地盤を活用しての取組みでもあるといえるでしょう。
みんなの銀行のデメリットは?【利用前の注意点】
一方、みんなの銀行のデメリットはどのような点にあるのでしょうか。通常の金融機関に慣れている方にとっては、みんなの銀行が取捨選択して実装していないサービスに違和感を感じるようです。
- 通帳やキャッシュカードは発行されない
- 現金の引き出しができるのはセブン銀行ATMのみ
- 26歳以上はATM出金手数料や他行振込手数料がかかる
通帳やキャッシュカードは発行されない
みんなの銀行はデジタルバンクであることもあり、通帳やキャッシュカードは発行されません。もし不慣れな方は、いざお金を下ろせない、さまざまなサービスを使えないとなる前に、シミュレーションをしておくと良いでしょう。とはいえ、不慣れな方にもわかりやすい案内画面や、わかりやすいデザインを採用しているため、あまり恐がることはないでしょう。
現金の引き出しができるのはセブン銀行ATMのみ
みんなの銀行は現金の引き出しがメインの機能ではないため、引き出しができるのはセブン銀行のみとなっています。セブン銀行のみ、と聞くと不便ですが、国内に約27,000ものATMが設置されているため、それほど不便さを感じることはないでしょう。ただ地方によってはセブン銀行がさほど広がっていない地域もあるため、気になる方は事前に確認したいところです。
26歳以上はATM出金手数料や他行振込手数料がかかる
みんなの銀行ではU25 Z割というプログラムを開催しています。ほかの金融機関ではなかなか見ない、年齢別に提供サービスを変えるものです。振込手数料やATM出金手数料が異なります。26歳以上と25歳以下で異なりますが、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
25歳以下は「U25 Z割」適用で手数料が3回/月まで無料0円
このサービスはデメリットというよりも、25歳以下にメリットがあるという側面です。25歳以下の利用者はU25 Z割として振込手数料、ATM出金手数料が月3回まで無料となります。それほど多くはないけれど、月に数回は振込やATM出金を使うという25歳以下の方にはお勧めの仕組みです。
プレミアム会員(月額600円)は手数料が無料(回数制限あり)
年齢要件に該当しなくても、月額600円を支払ってプレミアム会員になれば手数料が無料となります。25歳以下には該当しないけれど無料のサービスを受けたいという方は、検討したい点です。なお、手数料サービスには回数制限があるため注意しましょう。
みんなの銀行の口コミ・評判・レビュー
みんなの銀行に対するインターネット上の口コミや評判をまとめてみてみます。
Xの投稿からは、みんなの銀行のサービスを実際に使ってみたところ、その利便性の良さを評価する声もありますが、利点がないという声も出ています。
比較的ネガティブな印象が多い一方で好意的に受け止めているユーザーもいます。
【Q&A】みんなの銀行は危険じゃない?よくある質問
みんなの銀行にまつわるQ&Aです。特にみんなの銀行は危険じゃない?といった声に回答します。特に、キャッシュバックキャンペーンなどは金融機関として斬新ですが、怪しくはないのでしょうか。
- みんなの銀行で1,000円もらう方法は?
- みんなの銀行は解約できる?
- どうやってATMでお金を入出金するの?
- みんなの銀行の審査って何をするの?必要なものはある?
Q. みんなの銀行で1,000円もらう方法は?
みんなの銀行の紹介サービスを利用することです。みんなの銀行を紹介した人、紹介を受けた人それぞれが1,000円を受け取ることができます。アプリから発行した紹介コードを入力することにより利用することができます。「みんなの銀行」と検索すると、インターネットに紹介コードが溢れているのはこのためと考えられます。
Q. みんなの銀行は解約できる?
当然、みんなの銀行で開設した口座は自由に解約することができます。開設により提供した個人情報も厳密に管理されているため、心配することはないでしょう。金融庁の管理する金融機関のため、個人情報を扱うほかの事業会社よりも安心です。同行の口座が不要になったら、所定の手続きから申請して解約するようにしましょう。
Q. どうやってATMでお金を入出金するの?
みんなの銀行にはキャッシュカードがありません。アプリからコードを発行して、セブン銀行の画面で入力することにより引き出しなどの諸作業を行うことができます。セブン銀行はどのような方でも使いやすいよう案内デザインが磨かれているため、まずは使ってみましょう。すぐに慣れることができると思います。
Q. みんなの銀行の審査って何をするの?必要なものはある?
みんなの銀行の口座開設は、スマートフォンでいつでもすぐに行うことができます。煩わしい書類の郵送などは一切不要です。アプリのダウンロード、利用者情報の入力、口座開設と進むことができます。運転免許証などの公的書類が必要ですが、やはり書類は必要なく、カメラなどで公的書類を撮影することで対応できます。
【結論】みんなの銀行は怪しいサービスではない!
みんなの銀行はデジタルバンクとして斬新なため、怪しいとされることも多いですが、先進的なため、決して怪しいものではありません。これまでの金融機関のイメージからすると、キャッシュカードが無い点など違和感は残りますが、これからはほかの金融機関も同社のように、デジタルバンク寄りに展開していくことでしょう。先導役としてのこれからの展開に期待したいと思います。
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